2018年の5大ランジェリートレンドに見る販売戦略

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2018年の5大ランジェリートレンドに見る販売戦略

ダイバーシティー(多様性)がランジェリー業界における消費者の嗜好に大きな変化をもたらしている。消費者がより心地よさや機能性を追求した商品を求める中、セクシーなシルエット重視の商品展開はもはや通用しない。ビクトリアズ・シークレット(VICTORIA’S SECRET)もランジェリー商品が苦戦し、昨年12月の決算では年間売上が前年より5%低下した。

ランジェリー業界の新たな切り札はどこにあるのか。英国の小売専門市場データ分析を行うエディテッド(EDITED)は、最近の消費者嗜好を踏まえたランジェリー販売戦略の5つのトレンドを発表している。

「エンパワメント」を切り口に

ランジェリーの消費者は従来の大型ブランドを離れ、女性たちへのエンパワメントを推進する新しいブランドへとその支持を移行しつつある。途上国における女性支援を目標に掲げるシンクス(THINX)や様々な体型に合う下着を提案するエバーレイン(EVERLANE)などはこうした新ブランドの代表格だ。

これらのブランドはまた、ビジュアルより着心地の良さを選ぶ消費者の嗜好にも気づき始めている。実際、昨年のワイアレス・ブラの売上が前年比14%増だったのに対し、プッシュアップ・ブラは前年比10%増にとどまった。

サステナビリティーへの取り組み

サステナビリティーは今日の消費者マーケティングにおいて業界を問わず重要なキーワードである。ブランドの倫理的な取り組みに消費者は敏感であるにもかかわらず、エディテットの調査ではサステナブルファッション商品のうちランジェリーはわずか2.4%しかないという。

これに目を付けたのがリフォーメーション(REFORMATION)。同社は昨年テンセルやリサイクルレース、エコメッシュなどの環境に配慮した素材を使った下着の商品ラインを発表している。

ヌードカラーの多様化

「ランジェリーは本来身につける女性のためにデザインされるべき。しかしこれまでの商品にはその視点が欠如していたのです」。エバーレインは顧客との電子メールのやりとりでこう答えた。

消費者は自分にとって実用的な下着を探している。例えば自分の肌の色に合った服の上から透けない下着だ。ヌードカラーの下着はランジェリー販売の支柱であることには変わりないが、より多様な消費者の肌の色に対応した多色展開商品の提供が重要である。

様々な肌色に対応した多色展開のヌードカラー下着は2016年から2018年の間に52%拡大した

サイズ・インクルーシビティー

サステナビリティーと同様に最近のトレンドとなっているのが「サイズ・インクルーシビティー」だ。サイズ・インクルーシビティーとは、商品設計において誰もが身長や体重などの違いにより排除されることがないよう配慮するというコンセプト。ユニバーサル・スタンダード(UNIVERSAL STANDARD)などがアパレル業界を先駆けて導入し、注目を浴びている。ランジェリー業界においてもこの流れに対応することは必至である。

2018年のプラスサイズのランジェリー売上は前年比6%増の伸びで、中でもヒップスターブリーフとハイレッグが人気だ。プラスサイズ・ランジェリー展開ではエイソス(ASOS)が40DD〜44Lサイズ(日本サイズでE90〜L100)のブラを取り入れた「エイソス・カーブランジェリー・コレクション」を全8種類のヌードカラーで展開し、業界をけん引した。

支持され続ける「ファンデーション」

時代を越えて消費者に強く支持される「ファンデーション」。ハイウェストパンツやボディースーツを中心にその人気は揺らぎなく、2018年に発売された同カテゴリーの新商品数は前年を43%上回った。

写真提供: Pexels、 Edited