記事の著者 Anna Roos van Wijngaarden
2026年 見逃せない世界のファッション展覧会 川久保玲の展示もメルボルンで開催
2025年は、キュレーターたちが時代の混乱を捉えようと奮闘した展覧会が目白押しの一年だった。2026年は、クラシックへの回帰が見られる。スキャパレリ、アライア、そしてエリザベス女王2世といった、多くの人々が知り、常に探求したいと思う偉大な存在にスポットライトが当たる。これは絶好の出発点である。多くの美術館を訪れる人なら知っているだろう——ゆっくりと注意深く見ることで、常に新たな発見がある。 スキャパレリ:ファッションがアートになるとき 英国のV&Aは、ファッションとシュルレアリスム芸術を融合させたクチュリエ、エルザ・スキャパレリの展覧会で新年を迎える。本展では、1930年代のエレガントな時代に、彼女がいかにクチュールを演劇的なものへと昇華させたかを紹介する。有名な「Lobster...
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27年春夏メンズウェアのキーワード:「男らしさそのものへのフォーカス」 エドウィン・ファン・デン・フックによるトレンド予測
オランダのトレンド予測家、エドウィン・ファン・デン・フックによれば、2027年夏のメンズウェアの展望を理解するには、まず身体から始める必要がある。これはキャットウォーク上の身体ではなく、現実の男性の体格を指す。女性の身体と同様に、男性の身体もますます厳しい視線に直面しており、研究され、理想化され、磨き上げられている。この「男性への眼差し」がファッションの風景も変えつつあるのだ。 自身のトレンドエージェンシーで四半世紀以上にわたり予測を行ってきたファン・デン・フックは、これを男性が物理的にも比喩的にもさらけ出される時代だと表現する。「男性の身体がいじくり回されている」と彼は言う。「これは、今や10億ドル規模のビジネスとなったフィットネスやサプリメント業界だけでなく、男らしさや女らしさ、そ...
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パタゴニア、初のインパクトレポートを発表 持続可能な成長への課題を明示
サステイナビリティの先進事例として頻繁に引用されるアウトドアブランドのパタゴニアが、創業から半世紀以上を経て、初の包括的なインパクトレポート「Work in Progress Report 2025」を公開した。このタイトルが示す通り、130ページにわたる文書は、「故郷である地球を救うためにビジネスを営む」と公言する同ブランドの進捗と課題の両側面を明らかにしている。 イヴォン・シュイナード:「これからの50年は厳しいものになる」 2022年、創業者のイヴォン・シュイナードは会社を地球に譲渡した。全株式は2つの組織、すなわちパタゴニアの価値観を守る「Patagonia Purpose Trust」および利益を自然保護に活用する「Holdfast Collective」に移行された。以来、...
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ナイキ、リサイクル素材サプライヤーLoop社およびSyre社と複数年契約を締結
スポーツウェア大手のナイキは、循環型素材サプライヤーであるLoop Industries社およびSyre社との複数年にわたるパートナーシップを発表した。これは、同社が推進する循環型素材への取り組みをさらに強化するものである。この発表は、両サプライヤーから個別のプレスリリースを通じて行われた。 モントリオールを拠点とするLoop Industries社との契約はオフテイク契約である。ナイキは、同社が生産する繊維くず由来のバージン品質樹脂「Twist」ポリエステルの購入を確約した。この素材は現在インドで建設中の施設で生産される予定だ。Loop社によれば、この取り組みにより温室効果ガス排出量を最大81%削減し、年間41万8600トンのCO₂削減が可能になるという。 同時に、スウェーデンのリサ...
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欧州委員会による「デューデリジェンス法」改正のポイント
欧州議会の法務委員会(JURI)は、欧州委員会の「オムニバスI」提案を承認した。この動きは、「デューデリジェンス法」としても知られる「企業サステナビリティ・デューデリジェンス指令(CSDDD)」に基づく企業の義務を弱めるものである。 2024年に採択されたCSDDDは、ファッション業界を含むEU市場で事業を展開する大企業に対し、企業の社会的責任を義務付けるものだ。これらの企業は、自社の事業活動のみならず、子会社およびビジネスパートナーが与える人権や環境への負の影響についても責任を問われることになる。サプライチェーンにおける人権侵害などに対処しなかった場合、全世界の年間売上高の最大5%に相当する罰金が科される可能性があった。また、工場の繊維労働者などの被害者は、企業に対して民事訴訟を起こ...
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