アリババ、香港上場を延期
By Kristopher Fraser
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中国インターネット通販大手のアリババグループホールディングス(ALIBABA GROUP HOLDING LTD 、以下、“アリババ”)は150億ドルに上るとされる香港市場への上場計画について、香港で長期化する抗議デモの影響を受けて延期することとなった。今後の上場時期についてはまだ決定されていないが、早ければ今年10月上旬にも実施されるのではと推測されている。アリババは今後香港情勢や市場の好転を注視していくとしている。
香港政府に対する暴力的な抗議デモは発生から11週間以上が経過した今も収束しておらず、街は依然として混乱状態にある。700人以上が逮捕され、空港もいまだ閉鎖中だ。
アリババは長期間かけて香港への上場計画を準備してきた。ロイター通信によると上場により追加株式としては過去7年で最高額となる大型の株式売却が予想されているという。そのため、香港にとってもアリババの上場はニューヨーク証券取引所に肩を並べる取引市場としての地位を確立する上でとり逃せない重要な案件である。
香港では今年3月香港政府が提案した逃亡犯条例改正案をきっかけに複数の抗議デモが発生している。改正案は、中国や台湾などを含む国・地域において現地当局による容疑者の拘束や引き渡しを可能とするもので、香港の統治権や国民の権利を侵害するものとして抗議活動が行われている。
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