アジア市場回復で’23年上期業績躍進の「サムソナイト」、米国でセカンダリー上場か
By Rachel Douglass
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「トゥミ(TUMI)」などを擁する香港の「サムソナイト(SAMSONITE)」が、米国でセカンダリー上場を睨んでいると噂されている。
米ブルームバーグ(Bloomberg)が、米国の投資家の拡大や新たな資金源を確保する目的で「サムソナイト」が米国市場でのセカンダリー上場を検討していると報じたためだ。
検討は初期段階で、状況に応じては上場しない選択肢もあるという。
「サムソナイト」は報道陣に対し、現時点でセカンダリー上場の計画はないが株主にとって有益となる機会については定期的に見直しているとのコメントを発表している。
「サムソナイト」の株価は今年18%上昇しており、同社の時価総額は450万ドルとされている。(ブルームバーグ)
「サムソナイト」はブルームバーグの報道と同時期に2023年6月30日を期末とする6カ月間の決算報告書を開示。2023年上期の売上高について、前年同期比39.8増の17億7,620万ドルとなったと発表した。
売上総利益もアジア市場や「トゥミ」の利益率の向上により前同比47.5%増の10億4,360万ドルに拡大。また、調整後のEBITAは3億3,430万ドル(前同比70.9%)、希薄化後1株当たり利益は0.106ドル(前年同期より0.039ドル増加)であった。
カイル・ジェンドロー(Kyle Gendreau)CEOはプレスリリースで「2023年上期の業績は、マーケティング活動への投資拡大やアジアをはじめすべての市場で続く旅行者数の回復による当社製品に対する需要増加が反映され、心が躍る」とコメントを発表した。
同氏はまた、「売上高の回復は2023年上期に顕著に加速した。消費者の旅に対する尽きることのない熱意や、中国の旅行者増加による事業への好影響がたしかに現れている」と加えている。
サムソナイト
Samsonite