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ケリング第3四半期業績、全ブランドで減収

By Prachi Singh

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Kering's new headquarters in Milan, Italy. Credits: Image: Kering

ケリング(Kering)はこのほど2023年第3四半期決算を開示し、同期のグループ売上高が全同比13%減(為替の影響等を除いた全同比9%減)の45億ユーロとなったと発表した。また、傘下すべてのブランドでも減収であった。

2023年1月〜9月の9カ月累計のグループ売上高は146億ユーロ(全同比3%減、為替の影響等を除くと2%減)であった。

業績についてケリングのフランソワ・アンリ・ピノー(Francois Henri Pinault)会長兼CEOは「厳しいマクロ経済情勢やラグジュアリー業界全体への需要軟化以上に、自社のブランド運営や流通強化に向けた意思決定の影響が業績に表れている」と説明している。

ケリング、第3四半期業績は全ブランドで減収

加えて、同社グループの直営店網の売上高も為替等の影響除いて全同比6%となり、全地域を通じて客足の減少や業績の落ち込みが反映される結果となった。

ブランド別では「グッチ(GUCCI)」の売上高が22億ユーロ(全同比14%減、為替等の影響除く全同比7%減)となった。「Valigeria(ヴァリジェリア)」ハンドバッグコレクションの売上が復調したものの、直営店網の売上高も為替等の影響除いて全同比7%減少した。また、卸売事業の売上高は、為替等の影響除いて全同比17%減となった。

「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」に関しては、売上高が7億6800万ユーロ(全同比16%減、為替等の影響除く全同比12%減)となったほか、為替等の影響除く直営店網と卸売事業の売上高はそれぞれ前年同期より4%および38%減少した。

「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」は売上高3億8100万ユーロ(全同比13%減、為替等の影響除く全同比7%減)、為替等の影響除く直営店網と卸売事業の売上高は全同比2%減と30%減であった。

その他のブランドの売上高は、合計で8億500万ユーロ(全同比19%減、為替等の影響除く全同比15%減)となった。アイウェアは昨年買収したサングラスブランド「マウイジム(MAUI JIM)」が貢献し、全同比34%増、為替等の影響除く全同比2%増となった。

新たな取締役や経営トップ人事で組織強化

ケリングは今年7月、モーリーン・シケ(Maureen Chiquet)氏を独立社外取締役に任命した。9月に就任した米国出身の同氏は、2016年まで9年にわたり「シャネル(CHANEL)」のグローバルCEOを務めるなど、ファッション業界で35年のキャリアを持つ。

また、2013年より「イヴ・サンローラン」の社長兼CEOを務めるフランチェスカ・ベレッティーニ(Francesca Bellettini)氏へのブランド開発担当デピュティーCEOの任務追加や、ジャン・マルク・デュプレ(Jean-Marc Duplaix)氏のオペレーションおよび財務担当デピュティーCEOの任命も発表している。

ほかにも、9月1日付でアーメル・ポロウ(Armelle Poulou)氏をCFO(最高財務責任者)が昇格している。同氏は2019年にディレクターとして入社し、企業財務・会計・保険を担当してきた。

さらに「グッチ」の前社長兼CEOとして、ケリングのジャン・フランソワ・パリュ(Jean-Francois Palus)マネージング・ディレクターを任命している。

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