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再販サイト「ヴェスティエール・コレクティブ」、「H&M」「ザラ」などの出品禁止へ

By Rachel Douglass

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ビジネス

An image showing the accumulation of textile waste Credits: Vestiaire collective

(キャプション)廃棄衣料品の山(イメージ図)/写真クレジット:Vestiaire collective

中古衣料品の再販プラットフォーム「ヴェスティエール・コレクティブ(Vestiaire Collective)」は、ファッション業界が抱える廃棄衣料品問題への対応として同社が出品を禁止しているファストファッションの対象ブランドを拡大すると発表した

同社ではすでに2022年に「ブーフー(BOOHOO)」「プリティリトルシング(PRETTY LITTLE THING)」「エイソス(ASOS)」および「シーイン(SHEIN)」の商品の出品を禁止しているが、今回新たに「ギャップ(GAP)」「ザラ(ZARA)」「アーバンアウトフィッターズ(URBAN OUTFITTERS)」「ユニクロ(UNIQLO)」「マンゴ(MANGO)」「ベネトン(BENETTON)」「ベルシュカ(BERSHKA)」 「オイショ(OYSHO)」 「H&M」らを対象に加えた。

今回の措置は、米国で毎年11月に祝われる感謝祭のあとに開催される「ブラック・フライデー」と呼ばれる大規模なセールシーズンが近づくなか、「ヴェスティエール・コレクティブ」が昨年より展開するファストファッション出品禁止3カ年計画の2年目の取り組みとして実施された。

3カ年計画は、環境NPO「オア財団(The Or Foundation)」との連携により策定された。財団が活動するガーナは、世界最大の古着市場と呼ばれるカンタマント・マーケットに毎週1500万点にも上る中古衣料品が先進国から持ち込まれているとされ、売れ残った大量の中古衣料品がごみとなり、深刻な環境問題となっている。

出品禁止ブランドの追加は、「ヴェスティエール・コレクティブ」のサイトに公開された、創業者のファニー・モワゾン(Fanny Moizant)およびソフィー・エルサン(Sophie Hersan)による声明文により発表された。二人は今回の出品禁止措置の拡大の理由について、その背景に大量生産や増え続ける廃棄衣料品問題を挙げている。

声明文によると、ファッション産業は毎年1000億点の衣料品を製造しているという。さらに「ザラ」「H&M」の衣料品製造量は、年間10億点以上といわれている。

「次々に服を買い、短期間しか着ないという行為により年間9200万トンもの繊維品が捨てられており、そのほとんどがファストファッションブランドの製品である。こうした廃棄衣料品の量は、ニューヨークのエンパイア・ステート・ビルディングを毎日埋め尽くすほどの量になり、環境や社会に対して大きな影響をもたらす」とコメントしている。

「ヴェスティエール・コレクティブ」は廃棄衣料品問題への取り組みとして、ユーザーに対し、新品ではなく中古品の購入を検討することを呼びかけ、ソーシャルメディアを通じて同社サイトで利用できる400ユーロのギフト券をプレゼントするキャンペーンなどを展開している。

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