フレイザーズ・グループによるヒューゴ・ボス買収提案、無条件成立へ

英国の大手小売グループ、Frasers Group(以下、フレイザーズ)は、ドイツのファッションハウス、ヒューゴ・ボスの全普通株式取得を目的とした任意公開買付けについて、欧州委員会から企業結合審査の承認を取得した。2026年7月27日付で付与されたこの規制当局の承認は、2026年6月25日に公表された買付書類に記載された条件を満たすものであり、これにより本買収提案は無条件となった。

フレイザーズが任意公開買付けの実施を決定したと最初に発表したのは、2026年6月10日のことである。

1株38ユーロの買付価格、8月13日まで受付継続

ヒューゴ・ボスの株主に対する1株38ユーロの買付提案は、引き続き受け付けている。企業結合審査条件の充足を受け、追加応募期間は2026年8月13日午後11時(英国夏時間)をもって終了する。

フレイザーズはすでに、プット・オプションの行使を通じて追加株式を取得し、ドイツ買収法に基づく強制公開買付けの義務が生じる30%の閾値を超えたことを開示している。

経営主導権強化に向けた体制刷新の可能性

30%の閾値超過を受け、フレイザーズが自社の最高経営責任者(CEO)であるマイケル・マレーをヒューゴ・ボスのトップに据える準備を進めているとの報道が浮上した。日曜日に掲載されたThe Timesの報道によれば、マイク・アシュリーが支配するフレイザーズは、マレーをメッツィンゲン本拠のブランドのCEOとして配置し、事業に対する経営上の影響力を強化する地ならしを進めているという。

フレイザーズは2022年、当時33歳のマレーをグループCEOに任命した。マレーは義父であるアシュリーの後任として就任し、2015年に不動産・小売部門でグループに参画。2019年には「エレベーション(ブランド格上げ)」部門の責任者を務め、Sports Direct InternationalからFrasers Groupへの社名変更を主導した。また昨年5月には、ヒューゴ・ボスの監査役会メンバーに就任している。

戦略的拡大が通期見通しを左右

ヒューゴ・ボスへの買収提案は、フレイザーズが推進するグローバル戦略の一環である。ドイツでの取引と並行して、同社は現在22.9%の株式を保有するオーストラリアのフットウェア販売会社、Accent Groupに対し、1株0.65豪ドルの市場内公開買付けも実施している。

2026年4月26日を末日とする52週間の業績として、フレイザーズはグループ売上高53億3,000万ポンドを計上し、海外売上高は59.2%増と大幅な伸びを示した。両買収提案が進行中であることを踏まえ、フレイザーズの取締役会は2027年度の業績見通しについて、中間決算発表まで公表を見送ると発表している。応募水準によって、さまざまな構造的結果が生じる可能性があるとしている。

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