Inditex、2025年前半の商業活動の活発化により利益増加

マドリード - 7月15日午前、ガリシア州アルテイショにあるInditex本社にて、2025年度定時株主総会が開催されました。マルタ・オルテガ・ペレス非業務執行会長が議長を務めたこの会議では、2024年度の年次決算が承認されました。また、企業の成長潜在力を最大限に引き出し、活用することを目的とした、進行中の様々なイニシアチブやプロジェクトについても強調されました。

オルテガ・ペレス氏は、経営幹部やInditex取締役会の主要メンバーに囲まれ、会議の口火を切りました。彼女は、アコルーニャに最初のZara店舗がオープンしてから50周年を迎える祝賀行事について強調しました。この節目は、同社にとってだけでなく、ファッション界、そしてスペインおよび世界の産業と商業のエコシステムにとっても重要な意味を持ちます。これは、同社が業界と小売業界にもたらした革命と創造的破壊によるものです。オルテガ・ペレス氏は、長年にわたるInditexチームの貢献を認めました。彼女は、2012年6月から取締役兼非業務執行副会長を務めたホセ・アルナウ・シエラ氏が最近退任したことに対し、その功績に感謝の意を表しました。後任には、PontegadeaのCEOであるロベルト・シベイラ氏が就任し、本日の会議で新たな取締役として承認されました。オルテガ・ペレス氏は、アルナウ・シエラ氏の仕事ぶりについて、「この会社への彼の貢献、長年にわたる深い知識と献身は、私たちが常に大切に思うものです」と述べました。

オルテガ・ペレス氏は、Inditexの起源と創業以来の歩みを振り返ることから始めました。グループの初期のビジョンについて語り、「それは単に服を売ることではなく、人々を理解することでした」と強調し、「それは変わっていません」と述べました。2025年も、その哲学は未来を見据えています。今日のInditexは「成長したいと思っています。規模だけでなく、価値の提供、責任、関連性においても」と述べました。彼女は「私たちは、その成長が私たちをより良くしてくれることを望んでいます」とまとめました。

オルテガ・ペレス氏は続けました。「50年前、オルテガ氏を筆頭にこの旅を始めた人々は、自分たちが歴史を作っているとは想像もできなかったでしょう。しかし、彼らが明確にしていたのは、物事をしっかりと、責任感と献身、そして注意深さを持って行わなければならないということでした。」これは、「製品、品質、そして周囲の声に耳を傾けることに重点を置いた企業」にとっての指針であり続けています。彼女は「言い訳も近道もなく、ただ物事を正しく行うだけです」と述べました。株主に向けて、彼女は「未来は私たちの手の中にあります」と約束しました。この感動的な言葉には、明確な二重の意味があります。一つは、一部で疑問視されているにもかかわらず、価値創造への継続的なコミットメントを強調していること。もう一つは、成長とビジネスモデルを通じて責任ある未来を形作るというInditexのコミットメントを示しており、それは皆の「手の中」にあるということです。

成長路線を継続するための数々のイニシアチブとプロジェクト

オルテガ・ペレス氏のスピーチに続き、InditexのCEOであるオスカル・ガルシア・マセイラス氏が株主に語りかけました。彼は、会議で承認される予定のInditexの2024年度決算の主要指標を発表しました。また、成長の鈍化にもかかわらず、2025年初頭の堅調な業績についても強調しました。

マセイラス氏は、2024年のオンラインチャネルの特に好調な業績を強調しました。これは、近年実施されているInditexのオムニチャネル戦略の成功を示しています。これらの投資により、2024年はInditexの年間オンライン売上高が100億ユーロを超えた最初の年となりました。

2024年の業績に加えて、マセイラス氏は現在の2025年度に焦点を移しました。彼は、困難な環境にもかかわらず、同社が好調な売上高と利益の伸びで今年度を開始したことを説明しました。彼は、この成長軌道を維持することを目指すと断言しました。長期戦略の一環として、最近開始され、近い将来に計画されている様々な商業的イニシアチブとプロジェクトについて株主に改めて説明しました。これらには、7月からスペインとフランスで開始されるZaraの新しい「トラベルモード」の導入、現在「テストモード」で8月中旬に店舗向け製品の運用開始を予定しているInditexの新しいサラゴサII物流配送センターの稼働、そして今後数ヶ月以内にアルテイショ本社にあるZaraの商業チームのための新しい建物の開設が含まれます。この16万平方メートルを超える施設は、チーム間の連携、創造性、統合を促進することにより、Zara、そしてより広範なInditexグループの次の成長段階をサポートします。

マセイラス氏はInditexの株主に対し、「複雑で不確実な環境下にある2025年度も、私たちは現在の成長路線を維持するという目標を掲げています」と述べ、「第1四半期の売上高」に反映されていると語りました。この目的のために、「私たちは今年度も、革新をさらに深化させ、顧客のニーズに常に適応し、ビジネスモデルを多様化することに重点を置いた、多くのプロジェクトとイニシアチブを実行し続けています」。「年間の通常投資として見積もっている18億ユーロ」の大部分は、これらの取り組みに割り当てられます。これは、新しいサラゴサ物流センターの立ち上げを推進した「2024-2025年2カ年物流計画」からの年間9億ユーロの投資によって補完されます。マセイラス氏は、これは「計画の最も重要なプロジェクトの一つ」であると認めました。

AI搭載ロボットスタートアップTheker Roboticsへの投資

今後のプロジェクトとイニシアチブに関する発表に加えて、マセイラス氏はスペインのスタートアップ企業Theker RoboticsへのInditexの投資についても発表しました。この新興企業は、人工知能（AI）を搭載したインテリジェントロボットの開発を専門としています。廃棄物管理、物流、食品・飲料、製造、小売などの分野の現状を革新することを目指しています。これにより、Theker Roboticsは、Inditexが1年強で投資した3番目のスタートアップ企業となり、2024年のGalyとEpoch Biodesignに続く2025年最初の投資となります。

マセイラス氏は、2024年には「幹細胞から実験室で綿花を栽培する革新的なプログラムを開発しているGalyと、リサイクルプロセスを促進するため人工知能で酵素を設計しているEpochに投資しました」と説明しました。これらの投資は、「持続可能性の分野ではイノベーションが絶対に不可欠である」というInditexの見解と一致しています。これは、「2030年までに原材料の100%をより持続可能なものにする」という私たちの目標を支えています。2024年には「73%に達し、繊維の39%がリサイクル由来となっています」。

これらの投資を補完し、持続可能性を超えたイノベーションへのInditexのコミットメントを示すものとして、マセイラス氏は株主と取締役会メンバーに次のように発表しました。「本日、私たちはThekerに投資したことを発表します。」彼は、これは「人工知能を搭載したロボットを使用してプロセスの自動化のための革新的なプログラムを開発しているスペインのスタートアップ企業です」と詳述しました。この発表の意味合いを広げ、彼は付け加えました。「この最先端技術により、すべての専門家のための仕事の質を確保し続けながら、将来的に生産性をさらに向上させることができると期待しています。」