イタリアのフットウェア業界、世界的な逆風にもかかわらず回復基調へ
イタリア履物製造者協会(Assocalzaturifici)のためにコンフィンドゥストリア・モーダ調査センターが発表した最新データによれば、イタリアのフットウェア業界は2025年第3四半期に回復力の高まりを示した。年初来9ヶ月間の売上高は前年同期比4.1%減であったものの、第3四半期の売上高減少率はわずか0.9%にとどまり、今年初めの急激な落ち込みから大幅に安定化したことが明らかになった。
国際貿易に大きく依存する同業界にとって、輸出実績が引き続き主要な牽引役である。年初来8ヶ月間の輸出量は4.3%増の1億3180万足に達した一方、輸出総額は1.3%減の77億2000万ユーロとなった。この輸出量の回復は、平均価格が1足あたり58.58ユーロへと5.3%低下したことと同時に起きており、2022年から2023年にかけての価格高騰後の正常化を示唆している。
2025年の最終予測によれば、業界の売上高は前年比で約4億900万ユーロ減(3.1%減)となる見込みである。これは、2024年末時点よりも大幅に改善された結果だ。
EUおよび中東が輸出成長を牽引
欧州連合(EU)はイタリア製フットウェアにとって依然として最重要市場であり、輸出される靴の10足中7足を占める。同地域では金額ベースで2.2%、数量ベースで7.6%の増加を記録した。特にドイツは好調で、金額で6%、数量で10%それぞれ増加した。
EU域外では、中東が最も勢いのある地域として浮上し、金額ベースで13%増加した。この成長を牽引したのは20%増となったアラブ首長国連邦である。対照的に、極東地域は苦戦が続いており、中国では金額ベースで24.6%減少した。米国市場も依然として不安定で、8ヶ月間の金額は2.9%増加したものの、イタリアの輸出企業の5社に1社が継続的な関税問題による深刻な困難を報告している。
国内消費と産業構造の変化
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