「ルルレモン」がJDドットコムに出店、中国事業の拡大狙う
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カナダのヨガ&フィットネスウエアブランド「ルルレモン(LULULEMON)」が中国のEC大手、JDドットコム内の「J Shop」にインターネット旗艦店を出店したと発表した。
JDドットコムによると、「ルルレモン」の出店は中国内でのフィットネスやスポーツ人気の拡大や、スポーツウエアに対する需要の増加と相まったものだという。
出店先は、JDドットコムのファッションやライフスタイル事業の子会社で、ブランド各社の中国での事業拡大を支援するとともに同国内の消費者のニーズに応える「J Shop」となる。
出店のニュースは、「ルルレモン」のカルビン・マクドナルド(Calvin McDonald)CEOが『中国日報』の取材で中国事業の急拡大を睨んでいると話したあと、すぐに発表された。
同紙の取材でマクドナルドCEOは、「我々は2026年までに国際事業を4倍に拡大することを目標に掲げている。中国本土での実店舗やデジタル事業、コミュニティの構築に投資を進めていくなか、同市場は我々の国際事業の中で大きな割合を占めていくようになる」とコメントしている。
またマクドナルドCEOは、現在中国内に71ある「ルルレモン」の販売店を今後5年間で中国本土を中心に220に拡大していきたい考えも示した。
さらに「ルルレモン」では中国市場を対象としたデジタル事業の拡大も計画している。2018年から2021年にかけ同社のデジタル事業は3倍に拡大しているが、中国においても今後5年間で倍増していくという。
中国でブランド批判も
前向きな見通しを発表している「ルルレモン」ではあるが、今年5月には中国で粗悪品を販売したとして北京市西城区市場監督管理局から1万2千ドル(約160万円)以上の罰金を命じられ、厳しい非難を浴びた。
粗悪品販売のニュースを受け、中国で人気のSNS、ウェイボー(Weibo)ではハッシュタグ「#Lululemonsellspoorlyqualifiedproducts(ルルレモンは粗悪品を売る)」をつけた投稿が相次いだ。
「ルルレモン」はすぐにウェイボーを通じて謝罪コメントを発表したが、批判的な投稿を阻止するためコメント機能を無効にしたと中国のラグジュアリービジネスを取材する『Jing Daily』が報じている。
一方、JDドットコムは、「ルルレモン」がコミュニティ中心の戦略や限定品の販売を通して、中国での支持を回復できるよう期待しているとしている。