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Lキャタルトンが「アー・ペー・セー」の過半数株式を買収

By Don-Alvin Adegeest

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ビジネス

Image: A.P.C.
VMH傘下の未公開株式投資会社、Lキャタルトン(L Catterton)が仏の「アー・ペー・セー(A.P.C.)」の過半数株式を買収した。

Lキャタルトンが資本参加することにより、「アー・ペー・セー」は現在70カ国で展開し、売上の8割を占めるフランス国際事業の成長を加速することが可能となる。

「アー・ペー・セー」はすっきりとしたスタイリングやデニム、レザーグッズで知られるカジュアルウエアブランド。1987年にジャン・トゥイトゥ(Jean Touitou)によって創設され、ブランド名は“生産と創造の工房”を意味する「Atelier de Production et de Creation(アトリエ・ドゥ・プロデュクシオン・エ・ドゥ・クレアシオン)」の略称に由来する。トゥイトゥ氏とパートナーであるジュディス・トゥイトゥ(Judith Touitou)氏は引き続き少数株主として経営に参加する。

Lキャタルトンは発表資料で、両氏の絶え間ない品質や創造性、アクセシビリティ(商品の入手しやすさ)、大胆さへの配慮が「アー・ペー・セー」の成功を築き、多くのアーティストや著名人からの支持獲得や幅広い年齢層による誠実でダイナミックな顧客コミュニティ形成につながったことを称えた。

国際事業の拡大

「アー・ペー・セー」の地域別売上は、アジアと北米が牽引している。販路別ではすべての販路で売上を拡大しており、うちEC事業は全体のほぼ3割を占める。店舗営業に関しては、世界で約100店を運営するほか、デパートやマルチブランドのラグジュアリーECサイトにも出店している。

Lキャタルトンとの連携は「アー・ペー・セー」の共通ビジョンや美的感性、価値観、目標に基づくもので、「知名度の向上や事業開発において新たな一歩を踏み出し、ブランドの真正性を維持しながら国際事業の売上拡大を目的としている」と同社は説明する。

「アー・ペー・セー」の創業者兼アーティスティック・ディレクターであるジャン&ジィディス・トゥイトゥ氏は、「私たちはこれまで質の高い仕事を実現するとともに、人間味あふれるタイムレスなブランドを創り、世界中のお客様の共感を得ることができたことを大変誇りに思う。創業から36年が過ぎ、“アー・ペー・セー”へのビジョンを共有しグローバルブランド開発の真のノウハウを持つLキャタルトンのチームとパートナーになり、喜んでいる。同社の力と同社の持つブランド育成の幅広い知識を借りて、私たちは野心的な成長に向けた新たな一章を、熱意と意志をもってスタートしていく」とコメントしている。

なお、本取引条件の詳細は公表されていない。

A.P.C
L Catterton