PVHコープの2024年度業績、見通し厳しく
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「トミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)」「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」を擁するPVHコープ(PVH CORP)は2024年度通期の業績予想を発表し、売上高について対23年度で6〜7%減少(恒常通貨ベースで6〜7%減少)するとの見通しを示した。売上の減少には「ヘリテージ ブランズ(HERITAGE BRANDS)」のウィメンズランジェリー事業の売却に伴う売上高の前年比2%減少、2023年度第53週目の売上高の1%減少を含んでいるという。
また、2024年度第1四半期の売上高についても前同比約11%減(恒常通貨ベースで10%減)になるとしている。
業績見通しについてステファン・ラーソン(Stefan Larsson)CEOは次のようにコメントしている。「2024年を見据え、我々の需要主導型オペレーティングエンジンを基盤に“カルバン・クライン”や“トミー ヒルフィガー”の製品や顧客エンゲージメント、マーケットプレイス・エクセキューションに対するブランド魅力度を高め、(中期的な事業戦略である)PVH+プランの遂行に向けて引き続き弾みをつけていく。こうした取り組みはアジアや北米の成長に直に反映されるであろう。マクロビジネスの環境が厳しくなりつつある欧州においては販売活動の質向上に注力し、市場リーダーとしての位置付けを強化していく」。
2023年度第4四半期業績ハイライト PVHコープの2023年度第4四半期決算は、売上高が24億9,000万米ドルと(前年同期と比べて横ばい(恒常通貨ベースでは1%減)となった。EBIT(利払前・税引前利益)はGAAPベースで3億5,700万米ドル、Non-GAAPベースでは3億100万米ドル、EPS(1株当たり純利益)はGAAPベースで4.55米ドル、Non-GAAPベースで3.72米ドルに上昇した。
ブランド別では「トミー ヒルフィガー」の売上高が前同比1%増(恒常通貨ベースで1%減)となった。このうち海外事業の売上高は同1%減(恒常通貨ベースで3%減)、北米事業は同4%増となった。
「カルバン・クライン」の売上高は前同比4%増(恒常通貨ベースで3%増)となった。同ブランドの海外事業の売上高は同12%増(恒常通貨ベースで10%増)、北米事業は卸売販売の売上減少の影響を受けて同8%減となった。
「ヘリテージ ブランズ」の売上高はウィメンズランジェリー事業の売却に伴う30%の売上減を受けて、前同比41%減となった。