レンツィング、3億ユーロの増資を実施へ
オーストリアの繊維メーカー、レンツィング(Lenzing)は、2026年8月25日に開催された臨時株主総会(EGM)において、既存株主の法定引受権を保全した上での増資が承認されたと発表した。この措置は、同社の財務基盤の強化と、「Grow Nonwovens, Reset Textiles(不織布事業の拡大、テキスタイル事業の再編)」と題する戦略的変革の実行を資金面で支援することを目的としている。
承認された決議に基づき、同社は現金出資と引き換えに無額面記名株式の新株を発行し、約3億ユーロ(3億4,930万ドル)の取引規模を目指す。増資は2027年2月25日までに完了する予定で、募集価格を含む権利発行の最終条件は、監査役会の承認を得た上で取締役会が決定する。
レンツィングの最高経営責任者(CEO)、ゲオルク・カスパーコヴィッツ(Georg Kasperkovitz)は次のように述べた。「株主の皆様、とりわけ主要株主であるB&Cグループおよびスザノ(Suzano)、さらにオーバーバンク(Oberbank AG)からの幅広い支持は、当社の戦略的再編に対する信頼の表れだ。今回の増資は財務構造を強化するものであり、『Grow Nonwovens, Reset Textiles』戦略を成功裏に実行するための重要な柱となる。これにより、レンツィングの収益性を持続的に高め、長期的な企業価値を創出するための基盤を築くことができる」
今回の資本注入は、同社がグローバルな生産体制を見直す中で、財務の安定性を高め、事業運営の柔軟性を確保するための包括的な資金調達パッケージの一部を構成する。2026年7月に初めて公表された再編戦略では、不織布部門の拡大に注力する一方、収益性の低い標準的なテキスタイル繊維への依存度を低減する方針が示されている。
また、臨時株主総会では、マルティン・ザイター(Martin Seiter)の監査役会への選任も承認された。その任期は臨時株主総会の終結時から、2028年度の免責承認を決議する定時株主総会の終結時までとなる。ザイターは、自らの申し出により同総会の終結をもって監査役会を退任したフランツ・ガッセルスベルガー(Franz Gasselsberger)の後任となる。
選任後も、レンツィングの監査役会は株主選出の10名および労使協議会が指名する5名の計15名で構成され、パトリック・ラッケンブッヒャー(Patrick Lackenbucher)が引き続き議長を務める。
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