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ブランド・ウォッチ: やっぱり靴が好き 注目のシューズブランド

By Barbara Russ

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ファッション

在宅勤務で裸足に慣れた昨年を過ごし、再び靴を履けるとはなんたる素晴らしいアイデアだろう。形や種類もさまざま、ハイヒールだってお手のもの。そんな靴が再び注目を浴びるなんて誰が思っただろうか。とまあ、冗談はさておき、ミュージシャンのパオロ・ヌティーニが「Hey, I put some new shoes on, and suddenly everything is right (新しい靴を履いてみたら、なんか突然すべてが良くなった)」と歌うように、世界の国々では徐々にまた靴を履き始める兆しが見え始めている。本誌では、ドレスアップの復活に向け、コレクションに入れたい選りすぐりの最新のシューズブランドを披露。身につければ読者のすべての(あるいはちょっだけ)物事が良くなるかも(!?)しれない。

「アレッサンドラ バルビAlessandra Balbi」

「アレッサンドラ バルビ」は、2017年にデザイナーのアレッサンドラ・バルビが立ち上げたミラノの独立系ラグジュアリーフットウェアブランド。ミラノ工科大学の建築学およびシエナ大学の経済学の二つの学位保持者であるバルビは、ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションで靴のデザインを学び、「ジョルジオ アルマーニ(Giorgio Armani)」などのブランドでデザイナーや内装設計士として働いた後、自身の経歴を生かしながら、フェミニンで本来の自分らしさを反映した靴づくりを行うため、独立。彼女のデザインする靴は、彼女自身の経験からアイデアを得たもので、製造はイタリアのヴェネト地方で手作業にて行われている。またサステナビリティも重要視しており、バルビ自身も「ファッション業界は環境保全のためのサステナブルなアプローチを無視できない状況にあると強く思う。長く使えて、高品質でタイムレスなデザインの靴づくりは責任ある事業推進の第一歩だ」とコメントしている。

Marsèll

「マルセル(Marsell)」

2011年創設のシューズブランド、「マルセル(Marsèll)」。すべてのシューズはイタリア・ベニス近郊のリヴィエラ・ディ・ブレンタにある工房で、男女の職人たちによりハンドメイドされている。ブランド価値に知識と創造性を掲げる同社は、創業当時からブランドコミュニケーション戦略の核として自社の多領域展示スペース「マルセリア(Marsèlleria)」を活用した若手芸術家の支援を行い、過去10年にわたり展示会やパフォーマンス、各種アート企画の制作を通じて正真正銘の自由な表現を支援している。シューズに関しては、カウンターカルチャーの解体というムーブメントのなかで、伝統の境界線への挑戦を目的とする研究の中心的な活動として制作されたもの。

College

「カレッジ(College)」

1940年代に創設されたアメリカのシューズブランド「カレッジ モカシン(College Moccasin)」は、2020年代に入りルカ・ボールダン(Luca Baldan)がプロダクトデベロップメントマネージャーに就任し、伝統的なブランドイメージに新たなストリートのクールさを吹き込み人気が復活した。アッパー全体にアイコニックなXの模様が入ったデザインは瞬時に「カレッジ」の靴とわかるほど印象的。また、シューズはすべてイタリアで手づくりされており、丹念に縫われた縫い目や紐の結び目などすべての工程に職人の技が光る逸品となっている。靴の製造が完成すると、アッパー部分が塗料で塗られ、表面のXの模様は一つひとつ異なる仕上がりになるという。ソールにはレザーを使用し、Xマーク入りのゴム底がブレイク縫いで縫い付けられてグリップもしっかりとしたしつらえに。「(College Moccasinの靴は)クラシックである以上に、時がたっても新しさを失わないものだと考えている。私たちの靴を履くエレガントで楽しい時は生涯続く」とブランドは語っている。

本記事の原文はドイツ語版FashionUnited に掲載されたものです。

画像: Alessandra Balbi

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