2021年、SNSで流行ったトレンドTOP5
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エンドレスなインスピレーションが簡単に手に入るソーシャルメディアは、さまざまなプラットフォームを通じてシーズンのファッショントレンドの話題づくりを支えている。一方、FashionUnitedが絞り込んだ、今年ファッション業界を席巻した5つのトレンドにはある共通点がある—。それは、それら5つのすべてが昨年のロックダウン中にTikTokを中心としたソーシャルメディアでブレイクし、最終的にファッショントレンドとして脚光を浴びることになったものだということだ。
Y2K
ローライズ・ジーンズ、マイクロバッグ、鮮やかな色使い、細身のサングラスなど、2000年代初頭に流行った数えきれないトレンドが本格的に復活。カットアウトやシャーリングトリムをあしらったトップスやボトムス、テクノロジーとフューチャリスティク(未来的)なインスピレーションを掛け合わせたようなルックスなど、Z世代の間で人気となったY2Kトレンドが当時のアイコニックなデザインとコンテンポラリーなディティールとをミックスする形でさらに破壊的で現代的に再登場。Z世代が子供の頃に見ていた流行りモノの中心的な要素が、彼らが大人になった今、再び注目されているのだ。財布や環境にも優しいY2Kトレンドの見直しは、ヴィンテージやユーズドファッションへの関心の高まりにも深く関連している。
ナップドレス(nap dress)
一方、コロナ禍で話題となったナップドレス(お昼寝ドレス)も今年を代表するファッショントレンドだ。「ヒル・ハウス・ホーム(Hill House Home)」が最初に発売して以来、今ではさまざまなバリエーションが流通している。ナップドレスとは、スモッグのような身頃にフリルの袖がついたミディ丈のワンピースで、スカート部分はティアードスカートになっており、一日中いつでもベッドに飛び込めるようなゆったり着心地のいいシルエットになっているのが特徴だ。簡単に着られることから今夏大ヒットし、ホワイトのミニドレスや花柄のマキシドレスなど、色や模様、丈も豊富な種類が登場。再び着飾れる日を心待ちにしながら、家でゆっくり過ごす時に使える軽やかなラウンジウェアとして年齢問わず人気商品となった。
クロックス (Crocs)
シューズ関連のニュースを配信する『The Sole Supplier』によると、クロックス(Crocs、米クロックス社が販売する合成樹脂製サンダル)の売上が2020年以来210倍に伸び、デザイナーやセレブリティー等から注目を集めているという。今年のアカデミー賞授賞式では音楽監督を務めたクエストラブ(Questlove)が金色のクロックスを履いて登場したほか、ジャスティン・ビーバー(Justin Bieber)やジェイデン・スミス(Jaden Smith)も普段使いとしてクロックスを愛用。「バレンシアガ(BALENCIAGA)」はクロックスとコラボし、特別コレクションを発表した。また最近では、ニッキー・ミナージュ(Nicki Minaj)がインスタグラムに投稿した写真で履いたピンクのクロックスが話題に。ロックダウンの影響で家で過ごすことが増え、ちょっと外に出かけるのに「つっかけ」がわりに使える快適でシンプルな仕様がきっかけとなりクロック人気に拍車がかかった。各国で外出制限が解除されつつある今年に入ってもその人気は不動。おそらく今後もしばらくはクロック熱が冷めることはなさそうだ。
カラフルチェック
「プラダ(PRADA)」のミディスカートや「アクネ ストゥディオズ(ACNE STUDIOS)」をはじめ、今年のランウェイではレトロなチェックが多くのブランドの新作で際立った。「ガニー(GANNI)」のレインボーカラーのチェックや「バウム ウンド ヘルガーデン(BAUM UND PFERDGARTEN)」のチェック柄の新作もSNSで話題が沸騰。現代風に再現されたトラディショナルなチェックプリントが、オーバーサイズのパンツやスモックブラウスなどに彩りを加える。昨秋に流行したトレンドながらも、季節を超えてこの春には軽めのトップスやキャミソールでも登場した。
セットアップ
ロックダウンにブレイクし、その着心地の良さから2020年にファッション・バズワードとして急浮上したセットアップが今年も好調だ。Googleのデータによると、昨年3月には同検索エンジンでの「ラウンジウェア・セット(loungewear sets)」の検索件数が223%増加したとのこと。その魅力は2021年にも健在で、快適なうえにソファから夜のお出かけへとシフトしていくなかですっきりとしたシルエットを提供する。ハイヒールやブレザーとの相性も抜群で、色々なアイテムに合わせて無限のコーディネートを楽しめる。
画像: Crocs via Criminal Damage