2022年春夏ロンドンファッションウィーク見どころ紹介
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Trendstopロンドンファッションウィーク・レポート 2022年春夏のロンドンファッションウィークは、ジェンダーニュートラル・メンズ・ウィメンズの新作を取り揃えたユニセックスなアプローチとなった。なお、今回の開催形式はオンライン形式となり、各種プログラムが専用プラットフォームを介してライブ配信された。常連ブランドによる動画やルックブック、ランウェイショーに加え、若手デザイナーなどの発掘を目的としたエリア「ディスカバリーラブ(DiscoveryLAB)」ではファッション・アート・写真・パフォーミングアーツ界を代表する新進気鋭のブランドやデザイナーによるプレゼンテーションが披露された。
アルワリア(Ahluwalia)
デザイナー、プリヤ・アルワリア(Priya Ahluwalia)が手がけたコレクションおよび動画「パーツ・オブ・ミー(Parts of Me)」では、職人の技とアフロカリビアン・ヘアスタイルのシンボルをテーマにメンズ&ウィメンズのジョイントコレクションを発表。編み込んだシームラインや刺繍のパッチ、三つ編みのグラフィック・モチーフを施した定番のメンズのテーラーリング、デニム、スポーツウェアのアイテムやクラブ・カルチャーにインスパイアされたウィメンズのニットドレスが印象的。アースカラーのカラーパレットやヴィンテージ素材が60年代や70年代のインフルエンスを醸し出す。本コレクションに合わせた「マルベリー(Mulberry)」とのコラボ・バッグや「グレンソン(Grenson)」のカスタム・ブローグシューズもお目見えした。
べサニー ウィリアムズ (Bethany Williams)
「コミュニティー」を中心的なコンセプトに、引き続きロンドンで活動する経済的困難にある女性や子供を支援する慈善団体「マグパイ・プロジェクト」とコラボレーションしたコレクションを発表。昨シーズン好評だったブランケット・コートをさらに広げ、その生産工程で英国やヨーロッパの社会的活動団体とのパートナーシップを積極的に取り入れている。その一例が紡績工場から廃棄される生地見本のリサイクル。新作では廃棄予定の生地見本をつなぎ合わせてニットウェアするなど、ボタンから縫製にわたるまですべてのサプライチェーンを社会的にすべての人々に有益なインパクトをもたらすことを念頭においたデザインとなっている。
カシミ(Qasimi)
メンズ&ウィメンズ新作は、インド亜大陸の鮮やか色使いのカラーパレットで展開した、イスラム教やブルータリズム建築を思わせるラインにインスピレーションを得たデザインで構成。ネックラインやローブのようなシルエットは伝統的な中東のドレスを思わせ、仕上げにはイカット(かすり織物)や放射線状のストライプ、グラデーションなどのプリント技術を使っている。現代的なテクニカルファブリックにマクラメなど伝統的な織物技術をブレンドさせて、メッシュに織り込んだ個性的な生地のほか、明るい色調の編み込みテープが特徴的なスニーカーやサンダルも登場。