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下着素材の国際見本市「アンテルフィリエール」’23年春夏に見る5大トレンド

By Léana Esch

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ファッション

下着素材の国際見本市「アンテルフィリエール(Interfilière)」が9月3日〜6日の間、 パリで開催された。今回は対面型での実施の後、「Connect」と呼ばれるデジタル版も開行われた。共催した「リビエラ(Riviera、下着&水着製品の見本市)」および「エクスポーズド(EXPOSED、下着&水着ブランド)」とともに披露した2023年春夏シーズンの素材メーカー各社の新作ショーでは、最新の下着・スイムウェアトレンドが明らかに。FashionUnitedでは、色味からプリント、装飾から生地にいたるまで、今回の「アンテルフィリエール」に見る最新トレンドを5つのキートレンドとして一挙に紹介する。ポイントは、エコを意識した選択肢や着心地、カラフルな色使いを通して感じる、「ウェルネス」と「楽観(オプティミズム)」だ。

コンフォート(快適な着心地)の追求

世界がパンデミック前のドレスアップしていた時代に戻りつつあるなか、この先のシーズンに向けても快適なファッションがキー・トレンドとして残る予感。ストレッチニット、ビロード、ポーラーフリースや、ソフトで動きやすく着心地の良い素材など、実用的で楽に着られ、それでいてエレガント&スタイリッシュなラウンジウェアやランジェリーに注目したい。新型コロナで始まった在宅勤務や、デイリーなアクティビティとして定着したヨガやピラティス、瞑想などのルーティンも、フェミニンさと健康をミックスするという人気のトレンドをますます後押し。着心地の良い下着やインナーを味方につけて、伸び伸びと自由に動けるルックスがトレンド。

画像: Interfilière Paris

鮮やかなカラー&大胆なプリント

明るめの色使いはすでに2022年の春夏ファッションでも出てきているが、2023年にはさらに鮮やかなカラーのランジェリーや水着が登場。刺繍やレースも幾何学的な図形やネオンカラー、オーバーサイズの花柄、気分を高める大胆なカラーコーディネートなどの意外なカラーパレットやパターンを取り入れてアップデート。さらに、ストライプ、糸染織物、ハンドスケッチやストリートアートのプリントも加わって、ラウンジウェアのセット・パジャマ・下着の上にポジティブさ、熱意、遊び心への欲求を表現。

ノスタルジア

ビンテージ生地やレトロなプリントがアップデートされてカムバック。特に象徴的なのは、アイレット刺繍やクロッシェレース、ギピュールといった伝統的な生地を軽量化・ソフトにしたタイプの生地。クラシックなビンテージスタイルは、手堅くも現代的なタッチが欲しいという時におすすめだ。一方、プリントやパターンでは、ギンガムチェックや水玉を主軸に、小さめの花柄とパステルカラーのコンビネーションがトレンドに。それ以外にも、濃いめのカラートーンや深みのある赤、艶っぽい超繊細なレースもビンテージ熱に拍車をかける。

画像: Interfilière Paris

エコ・コンシャス

環境への配慮&サステナビリティ(持続可能性)というコンセプトがランジェリー、水着、ラウンジウェアにも浸透。使い勝手が良く汎用性の高いワードローブをエシカルな手法で作ることは難題ではあるが、着やすさや質にこだわったものはロングセラーになるのではと予想される。認証を受けた高環境性能の素材や再生材の使用はもちろんのこと、商品のトレーサビリティ(追跡可能性)やできるだけ水の量を抑えた製造手法も必須要件に。デザイン面では、日常的に欠かせない軽量のニットや綿製のレース、多機能素材を使った商品が長きにわたって支持を集めそうだ。また、廃棄衣料品をなくすため、誰にでも着やすく、流行にとらわれないベーシックな下着やラウンジウェアが重要なキーとなる。先般の「アンテルフィリエール」でも、インドネシアの下着生地メーカーと協力した「インドネシア・プロジェクト(Indonesian Project)」で、循環型ファッションの試作品コレクションが披露された。スタイルとファッション性の高い素材ミックスは結構だが、必ずエコ・コンシャスな視点を忘れずに。

画像: Interfilière Paris

Header 2テクスチャー

2023年春夏シーズンは素材にも視線が集まる。ルレックスやラミネート加工のジャカードなどの光沢を出すメタリック素材から、切り抜き、3Dといった効果まで、さまざまなテクスチャーが今後のトレンドで欠かせない存在になりそうだ。注目は、キラキラした装飾をあしらったニットや縫い目を超えてプリントされた模様、および、ツートンカラーで展開したり刺繍を入れたりしたレースやクロッシェレース。今回の「アンテルフィリエール」ではイタリアの素材メーカー「マグィリフィシオ リパ(Maglificio Ripa)」が光や糸の陰影を反射して色が変化する印象的な新しい生地を発表。ワッフル、プリーツ、クリンクル、レーザーカットなど加工の種類も豊富で、一際目を引く素材が続々と登場した。

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