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【’25年秋冬デニムトレンド予測】キーワードは「Z世代の反抗」

By Sylvana Lijbaart

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ファッション

(From left) Acne Studios, AW24; Sacai, SS24; Loewe, AW24. Credits: ©Launchmetrics/spotlight

オランダ・アムステルダムで4月24〜25日の二日間にわたり開催されたデニムの展示会[千杉1] 「キングピン(Kingpin)」では、販売会やネットワーキングイベントに加えてデニムコンサルティング会社「デニム・デューズ(Denim Dudes)」のオーナー、エイミー・レバートン(Amy Leverton)とシャノン・レディー(Shannon Reddy)による2025-26年秋冬のデニム・トレンド・プレゼンテーションが披露された。

今回のプレゼンテーションでは、来秋に向けたトレンドを「Avant activist(前衛的アクティヴィスト)」「Reframed archives(再構築されたアーカイブ))」「Terminally online(終末的オンライン)」「New normal(新常態)」という4つのストーリーで紹介。立ち見席待ちの列が出来るほど人気の「デニム・デューズ」プレゼンテーションの内容を、ストーリーごとに本誌がレポートする。

Avant activist(前衛的アクティヴィスト)

Stamm, AW24 Ready to Wear. Credits: ©Launchmetrics/spotlight

一つ目のストーリー「Avant Activist」の中心は、Z世代。現在12〜26歳になったヤングアダルトたちは社会に出て、“古い世界の死と新たな始まり”を探求し始める。すべてが良く見える薔薇色の眼鏡を外された彼らは、現実を見て不安定感を覚え、幻滅や不満を感じる。そんな中で、若者たちは異なるエレメントを混ぜ合わせたエクレクティックなデザインや自己表現、意味深いアイテムの起用、反逆者的なエッジの効いた主張の意識的な共有を通して、ファッションの歴史を塗り替えていく。

「Avant Activist」は、その基盤に「デニム・デューズ」が発表した2025年春夏デニム・トレンド・ストーリーの中の「Resurgence(復活)」がある。「Resurgence」では、「ショーン ジョン(SEAN JOHN)」や「カール カナイ(KARL KANI)」といったブランドのアーカイブを深掘りしたデザインの再定義がすでにZ世代に浸透し初めていた。一方で「Avant Activist」の新たなルールは“自ら体現する自己表現”。デニムに置き換えれば、プロポーションで遊ぶだけでなく、職人技のディティールやクリエイティブなツイストも試みるといったスタイル。ブランドはもはや手本にはならない。デンマーク発のデニム・レーベル「シュタム(STAMM)」は、このトレンドの好事例だ。

Reframed archives(再構築されたアーカイブ)

(From left) Dries Van Noten, AW24 Ready to Wear. Image 3: Tommy Hilfiger, AW24 Ready to Wear. Credits: ©Launchmetrics/spotlight

2025年春夏に浮上した、リッチな友人に必死に食らいつこうとして結果的に自分が“溺れる”現象を表現した「Low-key Flex(ロー・キー・フレックス)」トレンドとも関連する「Reframed archives」。そこには、物に溢れていくエンドレスなサイクルを断ち切る時が来たというメッセージが込められていた。

「Reframed archives」では、「Low-key Flex」を進化させ、“すべてを手放そう”と訴える。ファッションのしきたりを意識的に拒否する「アンチ・トレンド」のムーブメントをはじめ、セレブリティ・ファッション、大量消費主義、即時的な快楽のための購買行動に、個性や本物の良さで対抗する精神を表している。それは、ファッション業界が反抗心を持ったオープンマインドな世代によって変えられていくことを意味している。人々は自分たちの周りの世界を探求しているのだ。

こうした動きをファッションに変換してみよう。服はより手に入りやすくなり、本物の上質さが滲み出るようになる。パーソナルなディティール、リフレッシュされたブランド、「ジョート(ジーンズのショートパンツ)、ブーツとのコンビネーションなど、ファッションは誰にでも装着でき、心地よいものでなければならない。「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」と「トミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)」はすでに最新の秋冬コレクションのショーでこれを体現している。

Terminally online (終末的オンライン)

Acne Studios, AW24 Menswear. Credits: ©Launchmetrics/spotlight

「Terminally Online」ではその名の通り、デジタルな世界を巡る。オンラインではトレンドがファッションウィークよりも早く、さらに大きな影響力を持ってつくられていく。そのサイクルは加速しているように見えて、実は歴史を繰り返している。その結果起こったのが、自分のスタイルや普段着に“何でもあり”の精神を取り入れようという動き。大胆かつエクストリームなデザインがこれに含まれる。

さらにどこかノスタルジーを感じさせる未来的なルックスも、このトレンドを象徴する。2025年秋冬シーズンでは、2000年代中頃に流行したジーンズのトレンド「Swag」が再燃し、グラフィックTシャツとスキニージーンズを合わせたスタイリングが登場した。本記事では「アクネ ストゥディオズ(ACNE STUDIOS)」のアーカイブをこのトレンドの事例として紹介している。

New normal(新常態)

Sacai, SS24 Ready to Wear. Credits: ©Launchmetrics/spotlight

ファッションショーや服の制作に要する時間は実際どの位か?これは最近よく耳にする質問だ。量より質が選ばれる時代の到来を、若手デザイナーたちは痛いほどに感じている。彼らは自身のクリエイティビティを駆使して消費者を惹きつけ、そのアプローチは業界の古株たちにより消費者が共感できるベーシック・デザインの必要性を訴える。

Diesel, AW24 Ready to Wear. Credits: ©Launchmetrics/spotlight

最優先されるべきは、創造性。「New Normal」のトレンドで、それは解体した服やプレイフルにボリュームアップされたフォルム、彫刻のような質感の服を指す。加えて、ふさふさの装飾やレイヤーも特徴的だ。事例としては、「サカイ(SACAI)」や「ディーゼル(DIESEL)」が挙げられる。

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