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“ボディ・ポジティブ”な下着、欧米で注目の7大ブランド

By Julia Garel

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ファッション

Image: Moons & Junes Facebook

ここ数年、ランジェリー業界では美の既成概念が変化し、ありのままの身体を愛するという「ボディ・ポジティブ」という考え方が注目されている。今回はそんな多様な体形にあった商品を提案し、よりインクルーシブな美しさを追求する欧米の下着ブランドを紹介する。

「チャンティック(CANTIQ)」——アメリカ

Image: Cantiq Facebook

2015年、米国人のチェルシー・ヒューズ(Chelsea Hughes)が“あらゆる体形に合った下着を作りたい”と創業したロサンゼルスのランジェリーブランド。「ランジェリーは一般的な美の基準に従わなければならないわけではない」と謳うオンラインショップでは、ストレッチサテンやスパンデックス・レースといった生地を使い、手づくりで製作されたブラやショーツを中心に取り揃える。

商品は多サイズ展開に留まらず、トランスジェンダーやインターセックス(性分化疾患)、シスジェンダーのメンズ・ウイメンズ向けも扱う。さらにさまざまな性的背景を持つモデルを起用することで、一般的に男性と女性という二択のみしか存在せず、美の定義も限定的なランジェリー業界で性的マイノリティに目を向けてもらう取り組みを行っている。

「ロロ・パリ(LOLO PARIS)」——フランス

Image: Lolo Paris Facebook

エンジニアのメリッサ・ペラウデュー(Mélissa Perraudeau)と オセアン・ブリエール(Océane Brière)が立ち上げた、63種類にも及ぶブラジャーのサイズが話題のランジェリー・エキスパート、「ロロ・パリ」。2019年の創業当初より、アルゴリズムを使用したブラの採寸システムを採用し、顧客の体形により合ったサイズを提案している。

ブラジャーやパンティのほか、水着や生理用ショーツも展開。コレクションの発表ではさまざまな体形のモデルが商品を着用し、インクルーシブなブランドをアピールしている。

「ナペロン(NAPPERON)」——フランス

画期的なアイディアで、性別に関係なく幅広い客層に対応するオリジナリティ溢れるブランド「ナペロン」。その商品の生地に使われているのはなんと、中古のランチョンマットやカーテン、テーブルクロス。リサイクルセンターやフリーマーケットなどから入手した刺繍の入った布地が、この世に二つとない一点もののランジェリーに生まれ変わる。商品は受注生産のため、着用者に合ったサイズやジェンダーの仕様にできる。

一見ガーリーな印象があるが、公式Instagramを見ると、透かしレースのブリーフやロブを着用した女性モデルに加わって、男性モデルの画像も掲載されている。

「ウィー・アー・ウィー・ウェア(WE ARE WE WEAR)」——イギリス

Image: We are we wear Facebook.

2019年に創業したイギリス発ブランド。ランジェリーのほか、水着、アクティブウエアを展開。商品はXS〜3XL、ブラジャーのカップは30A(日本サイズでA65)〜44FF(FF100)まで幅広いサイズを販売。2022年にはメンズ・カテゴリーも取り扱いを開始。さらに最新コレクションではジェンダーレスなシルエットも登場する予定でインクルーシブなブランドとして本格展開すると公式サイトで宣言している。

「ムーン・アンド・ジューンズ(Moons & Junes)」——デンマーク

「着心地にフリーサイズはない」。そう主張するのはデンマーク・コペンハーゲンに本拠を置く「ムーン・アンド・ジューンズ」。自ら「シルエットとサイズへの頌歌(オード)」と称するInstagramアカウントを見れば、すぐさまそのダイバーシティを重視する姿勢や、アンダーワイヤーやパッドを使わないランジェリーをシグネチャーとしていることは一目瞭然だ。

オンラインショップでは、青いオーガニックコットンのショーツやトライアングルブラ、シルクのように滑らかな肌触りのメッシュを重ねたVネックのブラなどデイリーに使えるベーシックなスタイルを中心に、透け感のあるパンティや水着などを取り揃える。

「アヴァン・ミニュット(AVANT MINUIT)」——フランス

Image: Avant Minuit

前述の「チャンティック」同様、ナント発新興ブランドの「アヴァン・ミニュット」もすべての体形やジェンダーを対象に商品展開を行う。創業者のアデレード・ブライエント(Adélaïde Brient)は特にトランスジェンダーのためのレースの下着にフォーカス。最近では大手のランジェリーメーカーでも見落とされがちなユーザー層のために、タッキングアンダーウェア(服の上から男性器の形状が見えないようにデザインされた下着)をデザインした。

「アヴァン・ミニュット」は公式ウェブサイトで従来社会が定義してきた性と自己が認識する性が合致しない人々に向けて語りかけるなど、そのメッセージでもインクルーシビティを重視している。また商品はGOTSおよびOekotex認証を取得しているほか、素材にはデッドストックの生地を使っているという。

「ルウ マネッセ(LOU MANESSE)」 (France) ——フランス

セクシーなランジェリーブランドの中でも特にダイバーシティ路線を鮮明にする「ルウ マネッセ」。2021年にデビューし、フランス中のすべてのジェンダーや体形を対象とした下着のデザインを目標に掲げ、伝統的な手法を用いた商品を制作。オーダーメイドの商品のほか、大半の商品がサイズ調整可能となっている。

ドレスやチュールに加え、カットアウトをあしらったデザインを特徴。一方でデザイナーのルウ・マネッセは、既存のスタイルに捉われないことを選択し、身の回りの人々のニーズや提案をできるだけ取り入れるとともに、彼女にとって合わない古いイメージに縛られないようにしていると語っている。(オンラインショップより)

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