【ミラノFW】「グッチ」がサバト・デ・サルノによるデビュー作を披露
loading...
9月22日、2024年春夏ミラノ・ウィメンズ・ファッションウィーク(以下、ミラノFW)で「グッチ(GUCCI)」のサバト・デ・サルノ(Sabato De Sarno)氏による待望のデビュー作を披露した。今年2 月にアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)氏の後継者として「グッチ」のクリエイティブディレクターに就任した同氏が手腕を振るった初コレクションでは、来春に向けたトム・フォード時代を彷彿とさせるセンシュアルな新作が続々と登場した。
ワインレッド色に染められた薄灯に照らされたステージに現れたのは、ミケーレ氏のエキセントリックでマキシマリストなスタイルとは極めて対照的なエフォートレスなシルエット。それでいて、「グッチ」の華やかさも忘れていないのが、サバト・デ・サルノ流だ。
劈頭(へきとう)を飾ったのは、男性的なダークカラーのロングコートと黒のショートパンツのコンビネーション。インナーには透け感のある白いスクープネック・トップス、アクセサリーにはチャンキーなネックレスのほか、「Jackie 1961」を思わせる持ち手の長いハンドバックを合わせている。
洗練された、センシュアルなコレクション
洗練された、センシュアルなトーンはコレクション全体に浸透。シルエットとしては、フーディーなどのストリートウェア、スリットスカート、ボクシーなジャケット、ジャンプスーツ、セクシーなベビードール、ネックラインを深めに仕上げたミニドレスなどが主だった。今回のコレクションは、トム・フォードがデザインの指揮を執っていた1994年〜2004年頃の「グッチ」へのオマージュとも思われるアンサンブルが目立つ。その時代は「グッチ」が多くの功績を残した時期でもあり、2004年にはブランドの評価額が100億ドルを超えたという。(BoF Media)
そんな「グッチ」はいま、その動向が注目されている。今年7月、親会社のケリング(Kering)は上期の純利益が前同比10%減の17億8500万ユーロであったと発表した。「グッチ」は傘下ブランドのなかでも特に業績悪化に見舞われ、売上高は前同比1%減の51億2800万ユーロだった。