シャネル、次期クルーズコレクションの開催地を仏リゾート地　ビアリッツに決定

ラグジュアリーブランドがクルーズショーの開催地として遠方の目的地を選ぶ傾向にある中、メゾンであるシャネルは、よりローカルな地域を選択した。2026年4月28日（火）、フランスのバスク地方に位置するビアリッツにて2026/27年リゾートコレクションのショーが開催される。この目的地は、ブランドにとって歴史的に重要な意味を持つ。

ビアリッツでの新作クルーズコレクション、歴史的なつながり

シャネルのファッション部門プレジデント、ブルーノ・パブロフスキーが強調するように、ビアリッツの選定は偶然ではない。「ビアリッツはシャネルの歴史において極めて重要な位置を占めている」と、同氏はプレスリリースで述べている。「新クリエイティブ・ディレクターのマチュー・ブレイジーが、自身のクルーズコレクションに対する最初のビジョンを発表する場として、メゾンにとってこれほど愛着のある目的地を選んだことを嬉しく思う」。

ビアリッツは、シャネルのアトリエが最初に設置された都市でもある。ドーヴィルでのブティックの成功を受け、1915年、ガブリエル・シャネルはVilla de Larraldeに最初のクチュールハウスを開設した。そこには店舗およびコレクションを発表するアトリエが併設されていた。業界紙『WWD』によれば、同社は文化遺産修復プログラムの一環として、現在このヴィラの改修を行っているという。

サーファーに愛されるリゾート地であるビアリッツのイメージは、「自由でスポーティな精神」と共鳴する。また、創業者ガブリエル・シャネルのクリエイティブなビジョンの形成において決定的な役割を果たした。実際、シャネルの香水には「Paris-Biarritz（パリ ビアリッツ）」の名を冠したものがある。マチュー・ブレイジーが回帰しようとしているのは、この深く根付いたルーツである。