【Trendstop】2024年春夏ウィメンズ最新カラーレポート

ファッション予測エージェンシー「Trendstop（トレンドストップ）」がお届けする、トレンドレポート。今回のテーマは、「2024年春夏ウィメンズコレクションのランウェイに見る、最新カラートレンド」。

各社が披露した来春に向けたウィメンズ新作のカラーパレットでは、コンシャスな考え方にインスパイアされた過去へのノスタルジアや未来への新たな視野を反映した色が選ばれた。メタバースをイメージした鮮やかな色やラグジュアリーファッションを象徴するカラーは海や大地を感じさせる淡いアースカラーと融合。一方で90年代の若者の間で流行したサブカルチャーを彷彿とさせる控えめで雰囲気のあるニュートラルな色も復活した。

90年代ニュートラル

控えめな中間色は、90年代の社会・政治的背景や同年代に対するZ世代の消費者の憧れを反映。当時流行したグランジファッションの色味は、明るいウォッシュが加わってリニューアルされた。全身モノトーンの展開は、アウターやテイラードのシルエットにソフトなニュアンスを与え、デイリーな装いを現代的に昇華させる。生地感の異なる同系色の生地を組み合わせれば、エッジの効いた90年代スタイルのアレンジも可能。

「Ember Glow（エンバー・グロー）」

赤やオレンジ系カラーに淡色のアースカラーを加えた、エコな感性に裏打ちされた、力強く煌々とした「Ember Glow（エンバー・グロー）」。その色のリッチな表情は、眩しい太陽のような色味によって引き出され、自然の活力や暖かさを伝えるとともにポジティブなマインドを醸成してくれる。ほのかにツヤ感のある「Ember Glow」は、パンチの効いたステートメントとして服全体に使えるほか、アクセサリーやフットウェアに取り入れれば、ダイナミックに色を目立たせる効果も発揮する。

「Meta Aqua（メタ・アクア）」

「Meta Aqua（メタ・アクア）」のデジタルな自然色は、現代社会におけるテクノロジーの普遍性や影響力を物語る。従来のハイライトカラーをエコ・コンシャスにアップデートしたこの色は、海や自然からのインスピレーションを強く打ち出している。さらにフィジカルとデジタルな領域の融合やサステナブルな染料開発技術の進化を感じさせる色味は光沢感があり、薄手の生地にアスリージャースタイルと相性がいい。