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K-ファッション注目のキーワード: 「ニュートロ」&「インクルーシビティ」

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K-ファッション注目のキーワード: 「ニュートロ」&「インクルーシビティ」

By Guest Contributor

2020年3月12日

Podcast – 国際市場調査会社ユーロモニターインターナショナルが配信する今月のファッションPodcastシリーズは韓国のアパレル&フットウェア業界の注目トレンドにフォーカス。成熟し成長が停滞する韓国アパレル&フットウェア業界の2019年の実績は約290億米ドルと、前年より2%に満たない成長となった。また、今後5年間の年平均成長率も0.2%といまいち振るわない。

しかしここへ来てK-ファッションに最近二つのキー・トレンドが浮上しつつある。それは「ニュートロ」と「インクルーシビティ」だ。「ニュートロ」は英語の“new”(ニュー)と“retro”(レトロ)を足した造語で、韓国でファッション・美容・食品・家電など消費財市場全体に波及している一大ポップ・カルチャーだ。アパレル&フットウェア業界では若年層の間で70〜90年代に流行したブランドやスタイルが再燃している。十代の消費者は自分たちの親世代が若い頃に人気だったトレンドを面白いと感じる一方、“大人”達にとっては懐かしさもあるためだ。

90年代に人気だったブランドが現代風なツイストを加えてカムバックを果たしている。2017年まで赤字成長だった韓国発のスポーツウェアの「フィラ(Fila)」は「ニュートロ」路線を展開して2018年に業績が40%以上増加し、2019年も前年23%増となった。同様に90年代を代表するストリートファッションブランド「ボーイ・ロンドン(Boy London)」も見事に返り咲き、韓国のセレブリティやインフルエンサーに愛用されている。

二つ目に注目したいのは「インクルーシビティ」(包括性)。欧米で社会現象化した「インクルーシビティ」とは年齢や性別、体型などにかかわらずすべての人々を受け入れるとした考え方で、韓国ではまだ新しい。2018年の「脱コルセット運動」をピークに、韓国コスメや美容ケアのメイン顧客である若い韓国人消費者の間で「インクルーシビティ」に対する意識が高まり、メイクやハイヒール、グルーミングに対する人気が低迷している。また、アクティブな妊娠生活へのポジティブなイメージの向上や育児ママが増えていることを背景に、妊娠中の女性を意識したインクルーシブファッションに力を入れるK-ファッションブランドも多く登場している。

現在のファッション業界はポストミレニアル世代の「ジェネレーションZ」が強くリードしているものの、市場で競争していくには韓国の他の消費者層にも目を向けることも重要だ。韓国は平均寿命が世界10位でかつ女性の第一子出産年齢が最も高いことでも知られている。そのため、韓国では妊娠中の女性の多くが健康に対する強い意識を持ち、ハイレベルなキャリアに就いていることが多い。こうしたターゲット層のニーズに応える新規市場を開拓していくことが今後韓国への参入を目指すファッションブランドに求められている。

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本記事・PodcastはユーロモニターがFashionUnited向けに執筆・制作したものです。ユーロモニターインターナショナルは戦略的市場調査を提供するグローバル・リーディングカンパニーです。