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アジア太平洋地域に世界最大の自由貿易圏が誕生

By Don-Alvin Adegeest

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NAFTA(北米自由貿易協定)、ASEAN(東南アジア諸国連合)、EU(欧州連合)を超える世界最大の自由貿易圏が誕生した。11月15日、8 年間にわたる交渉の末アジア太平洋地域の15カ国が東アジア地域包括的経済連携(RCEP)に合意、署名した。RCEPを構成するのは韓国、中国、日本、オーストラリア、ニュージーランドに加え、東南アジアの10カ国で、米国とヨーロッパは含まれない。中国が地域多国間貿易協定に署名するのは今回が初。

RCEPは参加国同士の貿易を促進し新型コロナのパンデミック後の経済回復を支援するという点で大きな意義がある。英国テレビ局BBCによると、RCEP署名国は世界の人口のほぼ3分の1およびGDPの29%を占めるという。新しく誕生した自由貿易圏は、米メキシコ・カナダ協定とEUよりも規模が大きくなると予想されている。

「現在の世界の状況下で、RCEPが8年間の交渉を経て署名されたという事実は、暗雲が立ち込む現状に光と希望をもたらした」と中国の李克強首相はコメントしている。また李首相は今回の合意が長期的に「多国間主義と自由貿易の勝利となる」と表現した。

RCEPの署名国間では、今後20年以内に電子商取引、知的財産、サービスなどの貿易を対象に関税が撤廃される予定で、署名国におけるファッションや小売業界にも有利になると予想されている。

BBCは、シンクタンクのピーターソン国際経済研究所がRCEPの発効により2030年までに世界の国民所得が年間1,860億ポンド増加し、加盟国の経済も0.2%拡大すると推計していると報じている。

記事出典: BBC 画像提供: Pexels

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