グラフィック、襟、サステナビリティ。「第94回ピッティ・ビンボ」のハイライト
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欧州最大の子供服の展示会「ピッティ・ビンボ(Pitti Bimbo)」がイタリア、フィレンツエにて今年1月に開催された。全170社が参加し、うち81はイタリア国外のブランドであった。2020年の初めに新型コロナのパンデミックが発生して以来まだ2回目となる会場でのフィジカル形式での開催とあって、出展者や来場者は感染対策のためマスク着用でワクチン接種証明を持ち会場であるバッソ要塞に訪れた。
第94回目となった「ピッティ・ビンボ」の全体テーマは「Reflections(反射、内省)」。「100% Bambino」と「Kids Lab」の2部門で構成され、「100% Bambino」ではロングセラー・ブランドの新作が、「Kids Lab」では新参入ブランドによるアヴァンギャルドな子供服やキッズ向けライフスタイル用品が披露された。
「シャン アンド トード(SHAN AND TOAD)」設立者のシャナ・ラウブ(Shana Laub)はキッズウェアのトレンドについて、「長期間流行り続け人気が衰えることのない定番のトレンドはグラフィックのモチーフ。特にキッズファッションではグラフィックは商品を楽しく、魅力的でワクワクするものにしてくれる」と解説している。
さらに今回の「ピッティ・ビンボ」ではサステナビリティや循環型の製品製造というコンセプトも全体的にわたって顕著に見られた。ドイツでキッズ向けの高級コンテンポラリーオーガニック&ビーガンファッションを展開する「インファティアム ビクトリア(INFANTIUM VICTORIA)」は「Kids Lab」部門に出展し、再利用可能な素材や生分解性の原料などを使いゴミを一切出さない服「Zero-Waste Dress(ゴミゼロドレス)」を発表した。
また、「ピッティ・ビンボ」の欠かせないプログラムと言えば、セレクトショップ向けにスタイリストのマリア・ジュリア・ピエローニ(Maria Giulia Pieroni)が最新トレンドをコンセプトにキュレーションしたグッズなどを展示する「The Editorials」。今回は「Magic Box」と「Instantly outdoor」という2つのコンテンツで構成され、前者では今回初公開となったクラシックなボードゲームが登場したほか、オンライン限定の「Instantly outdoor」では氷点下の天候にも耐えられる機能性に優れた楽しくスタイリッシュなアクセサリーも紹介された。
ピエローニはまた、最新シーズンに向けての必須アイテムとして「襟」を挙げた。「多くのデザイナー、ブランドがさまざまな凝った襟を取り入れたシャツやドレス、セーターを発表している」と彼女は語っている。