バナリパ、水なしで染められるデニム 来年発売へ
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米国アパレル大手ギャップ(GAP INC)傘下のバナナリパブリック(BANANA REPUBLIC)はスペインのデニム製造会社テジドスロヨ(TEJIDOS ROYO)と共同で新しい泡沫染色技術を使ったデニムのラインを販売する計画を発表した。新染色法を使うことでインディゴ染色工程で使う水の量の大幅削減が期待できる。
テジドスロヨ独自の新染色法 “Dry Indigo(ドライインディゴ)”は、従来に比べて使用する水を最大99%削減することが可能だ。化学薬剤やエネルギー使用量もそれぞれ89%、65%減らすことが出来る上、排水もない。泡を使って染料を糸に付着させていくため、従来の染色法と同じ色や手ざわり、機能性を維持できるという。
バナナリパブリックの新デニムラインが発売されればDry Indigo の実用化事例の先駆けとなる。
新デニムラインはメンズ、ウィメンズで展開され、すべてDry Indigoにより染色された特別コレクションとなる。また、ポケットや装飾にも厳選されたサステナブル素材を使い、製造は環境配慮型のデニムの製造を行うサイテックス(SAITEX)に委託する。新ラインはメンズ、ウィメンズともに2020年の春に発売予定で、価格はまだ公表されていない。
ギャップのクリストフ・ルッセル=グローバルソーシング担当エグゼクティブバイスプレジデントは新デニムラインについて、「ギャップは2020年末までに100億リットルの水を節水するという目標を掲げている。さらにバナナリパブリックでも昨今環境にやさしく、より水を使わず、環境負荷の低い薬剤を使用したデニムの製造を推進すると発表しており、今回の革新的な染色技術の活用は、これらの目標達成を支持するものである」とのコメントを発表している。
さらにルッセル氏は、「信頼できるパートナーであり、サステナビリティ推進技術開発における真の先駆者であるテジドスロヨと協働でき心から嬉しく思う。このプロジェクトがデニム製造の未来を変えると確信している」と加えている。
画像: Gap Inc. Media Center