ビクトリアズ・シークレット、初の“プラスサイズ”モデルを起用
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米ランジェリーメーカーのビクトリアズ・シークレット(Victoria's Secret)は、新しいキャンペーンのモデルに初の14サイズ(米国サイズ)のモデル、アリ・テート=カトラー(Ali Tate-Cutler)を起用した。同社は以前、当時のチーフマーケティングオフィサー、エド・ラゼック(Ed Razek)がトランスジェンダーに対する差別的な発言や「体型の大きなモデルをショーに起用する考えはまったくない」とした見解を表明したことから消費者からの批判が相次ぎ、昨今「インクルーシブ(性別や人種、宗教などの属性にかかわらず誰も排除しない)なブランド」としてのイメージアップに取り組んでいる。
プラスサイズモデルが起用されるのはビクトリアズ・シークレットが英国のランジェリーブランド「ブルーベラ(Bluebella)」とコラボレーションしたコレクションのキャンペーン。起用されたアリ・テート=カトラーはインスタグラムにコラボレーションコレクションのランジェリーを着た自身の写真を公開。「I believe I'm the first size 14 on @victoriassecret?(私が最初の14サイズのビクトリア・シークレットモデルよね?)」とコメントをつけた。
同社は最近、トランスジェンダーモデルのバレンティーナ・サンパイオも起用し、ブランドイメージの回復に一層努めている。しかし世間ではこうした対応に対し「遅すぎる」「顧客を取り戻そうと世論に迎合しているだけ」という声が出ている。また、アーティストのリアーナ(Rihanna)が立ち上げた、インクルーシブをコンセプトに様々な体型を意識したブランド「Savage x Fenty」についても、ビクトリアズ・シークレットの失速で開いた市場にただ食い込もうとしているのではとの冷ややかな見方もあるという。ブランドイメージの回復は容易には行かないようだ。
写真: via Victoria's Secret press room