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アイスランド発“怖い”マスク、ソーシャルディスタンスを啓発 

By AFP

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コロナ感染予防対策としてマスクの効果が度々議論になっている最中、アイスランド発のブランド「イユヨラリ(Yrurari)」が舌や歯をむき出しにしたニット製マスクを発表した。マスクで空気中のウイルスの体内侵入を防ぐのではなく、怖い表情になることで人が近寄るのを防ぎ、ソーシャルディスタンスを促進する目的があるという。

デザイナーのイユヨラリ・ヨハンソッティール(Yrurari Johannsdottir)が今年3月から2カ月間外出自粛していた際に自宅で見ていた映画やテレビ番組からヒントを得てデザインした。

ヨハンソッティールはAFPの取材に対し、「(コロナ感染拡大で)人との距離を取らなくてはならくなったことがきっかけで、怖い顔のマスクを作ろうと思った」と答えている。

「最初はジョークのつもりでやった。マスクとしてのウイルスに対する予防効果はないが、人を寄せ付けない効果はある」。27歳のデザイナーは語った。彼女がレイキャビク(Reykjavik)の工業エリアに借りている小さなスタジオには棚いっぱいに毛糸が積まれている。その横にある机の上でグロテスクな舌や牙、矯正器具をつけたぎょっとするような大きな歯をモチーフにした作品が次々と編み出されていく。

最も精巧な作品は制作に最大10時間程度かかるという。マスクに舌や口を着ける技術は2年前に制作したセーターのラインを発展させたもので、「人生とともに浮かび上がる困惑した感情」を表しているという。この作品には「愛と欲望」をテーマに同じく舌が編み込まれたセットアップのセーターもある。

アイスランドでは子供の頃から学校で編み物を学ぶ文化があり、ヨハンソッティールも9歳から編み物を覚えたという。

「変なくらいに編み物に熱中していた。いつもドナルドダックの漫画を読みながら編み物をしていた」。ヨハンソッティールは子供の頃の思い出をそう話す。

彼女のマスクはソーシャルメディアで大きな話題となっているが、大量生産する計画はない。「たくさん作りたいとは思わないし、この時期のためだけのものにしておきたい」とヨハンソッティールは言う。

しかしながら、米国およびオランダの織物博物館からはコロナ危機を記録する資料としてヨハンソッティールのマスクをコレクションに収蔵したいとの話が来ているという。

画像: Yrurari

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