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世界のポスト・コロナのオケージョンウェア市場の歩き方

By Don-Alvin Adegeest

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ファッション

経済活動が再開し、世界的にワクチン予防接種の進捗により渡航制限が緩和されつつある昨今、諸外国では屋内外の集まりが活況になる動きも見られている。新たな“自由”を楽しもうと、バケーションや小さなイベント・パーティーを計画している消費者も少なくない。そんなポスト・コロナの時代、オケージョンウェア(パーティーやイベントなどのよそ行き服)の新しいコードは「多目的」がキーワード。加えて、「着心地」や「コスト重視」も、消費者がオケージョンウェアを選ぶ上での欠かせないポイントとなっている。本記事では、国外におけるオケージョンウェアの最新トレンドを紹介する。

「多目的」で「使いやすい」スタイル

イベントに合わせて新しい服やアクセサリーを買い揃えるといっても予算には限界がある。そこで重要になってくるのが「多目的でいろいろなオケージョンに使いやすい服」だ。引き続きトップスは堅調だが、最近では特に、違った見た目や着こなしが楽しめるスタイルに注目が集まる。また、サマードレスは着やすいうえにブレザーとコーディネートすればスマートなルックスに。同様に、ボリュームのある柔らかな風合いのブラウスはパンツやスパイラルスカートのどちらとも相性がいい。一方、ロックダウンで出ずっぱりだったTシャツ、ジーンズ、ラウンジウェアに代わり、上質な素材感を求める消費者も増えている。年間を通して着られるマルチシーズンのアイテムが今後のパーティーウェアのトレンドになりそうだ。

小ロット、直販チャネルで反応テスト

昨年は結婚式や誕生日、企業の祝賀会など多くのイベントが開催休止となった。そんな状況を受け、オケージョンウェア市場の回復動向をテストする意味でも、ぜひ消費者へのダイレクトな販路を通じた小ロットのアプローチを試し、好反応なカテゴリを見極めてはどうか。おそらく本格的なパーティーはもうしばらく開催見合わせとなりそうだが、小売りではスタイリッシュなドレスやハイヒールが好調だ。しかし価格については引き続き重要なポイントで、ウェディング向け商品などフォーマルウェアはクラシックで流行にとらわれないコスパの高いスタイルが特に支持を得る予感。

「所有する服」から「シェアする服」へ

若年層を中心に、デザイナーブランド商品のレンタルが人気を集めている。日本でも貸衣装などフォーマルウェアのレンタルは従来より存在するが、グローバルな動きを受けて幅広いオケージョンウェアのレンタルサービス導入を検討したい。消費者の間で高まるサステナビリティへの意識や、洋服を共有・再利用することによる環境保全への配慮も、ファッションレンタルサービスの成長を後押しする。ファッションレンタルの国際市場は今後2年で成長率10.76%で成長し、19億6千万ドルに膨れあがると試算されている。(「Marketwatch」調べ)服を「所有」ではなく「シェアする」インターネットファッションレンタルサービスは、消費者が多彩な商品を購入することなく試すことができるというメリットもあり、ブランド志向だが価格への評価が厳しいこれまでとは異なる消費者層にアプローチできるよい契機にもなるだろう。

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