ランウェイに見る今冬の「売れ筋」トレンド:ダウンコート&ジャケット
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新型コロナのパンデミックの中で再び冬が訪れ、今年も安全のためまだまだアクティビティや食事は屋外でということも多い今日この頃。そんな今年の冬向けにバイヤーからのニーズが高まっているのが暖かく実用的なアウターウェア。特に冬のアウターの条件をすべて満たすダウンコート&ジャケットは、今年だけでなく来年以降の秋冬シーズンにも活躍する一押しのアイテムだ。
ダウントレンドの歴史 現代においてダウンジャケットを高級ファッションとして知らしめたブランドといえば「モンクレール(MONCLER)」だろう。ここ数シーズンにいたっては、実用性を追求した定番モデルから、「リチャード クイン(RICHARD QUINN)」「シモーン ロシャ(SIMONE ROCHA)」「ジェイ ダブリュー アンダーソン(JW ANDERSON)」などとコラボレーションした幻想的なスタイルまで、数百点を超える新作を発表している。
しかし何と言っても最も印象的なのは、2019年に「ヴァレンティノ(VALENTINO)」のピエールパオロ・ピッチョーリ(Pierpaolo Piccioli)と共同で制作したダウンのドレスではなかろうか。
一方、ニューヨーク出身のデザイナー、ノーマ・カマリ(Norma Kamali)と彼女がデザインした“スリーピングバッグコート”も忘れてはならない。寝袋のような形をした“スリーピングバッグコート”は70年代前半に発売されると瞬く間に大ヒット。エルトン・ジョン、シェールといったセレブリティのほか、極め付きは伝説のナイトクラブ、スタジオ54(Studio 54)までもが着るようになり脚光を浴び、現在でも最新モデルが販売されている。
2021年秋冬シーズンのニューヨーク、ロンドン、ミラノ、パリの各ファッションウィークでも、ダウンコート&ジャケットは多彩なサイズ・形・カラーの作品がランウェイを飾った。中でもでデザイナーのクリス・リバ(Chris Leba)が手がけるニューヨーク発のブランド「アール サーティーン(R13)」の見た目も華やかなアニマルプリントと赤のリバーシブルダウンコートが一際目を引いた。
さらに今冬は小売でも豊富な種類のダウンコート&ジャケットがお目見えしている。クリエイティブディレクターのキャサリン・ホルスタイン(Catherine Holstein)によって2016年に創設されたニューヨーク発の「カイト(KHAITE)」からは襟やウエスト、袖口部分がニット仕様のロング丈ジップアップダウンコートのライン「ザ・ジャーメイン(The Jermaine)」のほか、黒のレザー製ジャケット2種を含むショート丈のダウンジャケットなどが登場している。