パリコレ登場の「サンローラン」、“エレガント”志向に方向転換
By Don-Alvin Adegeest
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ここ数シーズンにわたり、若年層向けのラグジュアリー路線が続いた「サンローラン(SAINT LAURENT)」が、アンソニー・ヴァカレロ(Anthony Vaccarello)の指揮のもと2022年秋コレクションを披露。従来のスパンコールや超ミニ丈のベストといったパーティードレスやセクシーなシルエット、ボディを強調する大胆なヒールは影をひそめ、新しいエレガントな新作が続々と登場した。
ベルギー生まれのヴァカレロは、足首までおよぶ華麗なロングドレスや卓越したフェイクファーのコートを発表し、「サンローラン」の新たな時代の幕開けを印象づけた。長くすっきり、エレガントで質素なシルエットが中心となった今回の新作は、おそらくこれまでのヴァカレロのコレクションのなかでも最もシンプルなデザインであろう。
モデルのスタイリングも、髪をオールバックやサイドにまとめ、耳には大ぶりなイアリング、メイクも薄いミニマル系でまとめあげた。セルフィー(自撮り)や唇を尖らせたポーズが流行る前の、奥ゆかしい美的感覚や女性とは何かを思い出させる演出であった。
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