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「カルバン・クライン」の妊娠中のトランスジェンダー男性の写真広告がネットで物議

By Don-Alvin Adegeest

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ファッション

Image: Instagram ©Calvin Klein

クールで斬新な広告で知られる米PVHコープ傘下の「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」が新しく発表した妊娠中のトランスジェンダー男性の広告が物議を醸している。

問題の広告は今年の「母の日」グローバルキャンペーンの一環として「カルバン・クライン」が展開したもので、ブラジル人TVタレントでトランスジェンダー男性のロベルト・ビート(Roberto Bete)が、妊娠後期のお腹を見せながらパートナー、エリカ・フィーハ(Erica Feeha)と写る画像が使われている。広告キャンペーンについて「カルバン・クライン」は「新しい形の家族の現実にスポットライトを当てた」とコメントしている。

Instagramに投稿されたキャンペーン写真には、他にもシングルマザーや異人種間カップルなどさまざまな家族が登場。こうした「カルバン・クライン」のインクルーシビティに対する姿勢に、好意的なコメントが多数寄せられた。

伝統的な家族のイメージを脱却し、現代の家族を受け入れる「カルバン・クライン」を歓迎する声が相次いだ一方、広告の取り下げを求めたり、「(公式アカウントを)ブロックした」「もう(カルバン・クラインは)購入しない」などの批判的なコメントをするユーザーもいた。

「カルバン・クライン」は後に「このプラットフォームはインクルーシブで個人主義や自己表現を尊重する環境だと考えている。“カルバン・クライン”では、不寛容以外のすべてに対して寛容であるようにしている」とのコメントを発表している。

議論は「カルバン・クライン」のDNA

「カルバン・クライン」は1980年代に超タイトなジーンズを履いた当時ティーンエージャーの女優ブルック・シールズ(Brooke Shields)の広告をはじめ、度々世論を掻き立ててきた。実際、その広告では、「私とカルバンの間に何があるか知りたい?何もないわ」というブルックのセリフが性的に挑発的であるとして批判を浴び、掲載禁止となる国まで出てきた。

1992年には、モデル、ケイト・モス(Kate Moss)がトップレスで「カルバン・クライン」の下着モデルのマーク・ウォールバーグ(Mark Wahlberg)と寄り添う広告を公開。ビルボードやテレビの中で当時まだ17歳だったケイトが肌を露出させるイメージにまだ若すぎるのではという意見が続出した。さらにそれからたった数年後には、写真家のスティーブン・マイゼル(Steven Meisel)が撮影した、アダルト映画のオーディションを思わせるイベントに並ぶジーンズやベストを着た若者のグループの写真を起用した広告を披露した。モデル達はすべて法律上の成人であったにも関わらず、同広告は児童福祉局やアメリカ家族協会(American Family Association)から非難される結果となった。

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