「投資」としてのファッション商品、一番お得なのはどれ?

再販市場が拡大する中、消費者の間でファッションアイテムの投資性が見直されている。ブランド品の購入者は、もはや物を手に入れるということだけを目的にしているのではない。彼らは購入しようとする商品に価値があり、再販してその収入を最終的にまた別の商品を購入する費用に充てられるかということに関心を持ち、あるいは、ファッションを積極的な投資対象と考え、将来的にその価値が上がり利益が出ることを期待している。（例えばそこの「シャネル」とか…。）加えて、消費者は今だけでなく、今後も永遠に人気が廃れることのない物が欲しいのだ。

ラグジュアリー業界が不況に強いのかどうかは昨今議論が分かれるところだが、米国では経済格差が過去最高となり、不景気にもかかわらず財布の大きな消費者には事欠かないようだ。そんな今、ファッションアイテムに投資するならコレというベスト・アイテムは一体どれだろうか?

投資性高めのファッションアイテムは?

「シャネル」2.55クラシック・フラップ・バッグ

価格改定で批判を浴びた「シャネル(CHANEL)」だが、その人気は衰えることを知らず、昨年の売上高は過去最高の150億米ドル（約2兆円）に達した。そんな「シャネル」のクラシック・フラップ・バッグは1990年当時1150米ドル（約15万円）で販売されていたが、現在では8200米ドル（約110万円）の高値がついている。もしそのバッグを今まで30年間以上良い状態で持ち続けていれば、これは大変投資効果の良い商品ということになりラッキーである。「エルメス(HERMES)」とシェアを競り合う「シャネル」は、製造量も少なくなっていることから、今後価格が上昇すると予想されている。

「エルメス」バーキン

「バーキン(Birkin)」と言えば、いつの時代でもアイコニックなステータス・シンボルだ。女優のジェーン・バーキンにちなんで名付けられた「バーキン」は、手に入れるまで3年待ちになることもある人気商品で、再販価値も極めて高い。ビンテージ品ならオークションで6桁の値が付くことさえある。いっそのこと、金より利回りのいい「バーキン」を一つ買って、20年間金庫にしまって置けばいい。

「ロレックス」サブマリーナー

時計コレクターにとっては、時計の投資性は何ら新しいものではない。ビンテージのスイス製の時計を売って住宅ローンの頭金や大学の学費にしたという話もよく聞かれる話だ。中でも、ダイバーズウォッチとして名高い「ロレックス(ROLEX)」の「サブマリーナー(Submariner)」の現在の平均価格は13,000米ドル（約174万円）で、2011年の平均価格を5000米ドルも上回った。その価値は今後もしばらく落ち込む様子はないと見られている。

「カルティエ」タンク

高投資性の時計として「ロレックス」と肩を並べるのが「カルティエ(CARTIER)」の「タンク(Tank)」。ラグジュアリー・ウォッチの愛好家達にとってはエッセンシャルな逸品だ。よく見過ごされがちなアイテムだが、再販市場ではほぼその価値を維持し続けている。「ロレックス」の「サブマリーナー」ほどのROIは見込めないにしろ、将来的に大きく値崩れすることはなさそうだ。

「ルイ・ヴィトン」ネヴァーフル

一時期、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のスタンダードなエントリーレベルのトートバッグとされていた「ネヴァーフル(Neverfull)」。発売当時の平均価格は1200米ドルであったが、現在の平均小売価格は2000米ドル（約26万円）となっている。「ネヴァーフル」を綺麗な状態で持ち続けている方には買った時よりも値段が上がっていることになり、朗報である。

「ディオール」サドルバッグ

デザイナーのマリア・グラツィア・キウリは、「ディオール(DIOR)」のシグネチャーである「サドルバッグ(Saddle Bag)」のシルエットの美しさを再び引き出した。その甲斐あって「サドルバッグ」は今では「ディオール」のベストセラー商品の一つ、そして今、（再び）誰もが最も憧れるバッグの一つとなっており、再販市場でも驚くような価格が付いている。男性用にも女性用としても展開されており、ユニセックスに使えるのも嬉しい。

「ヴァン クリーフ&アーペル」アルハンブラ・ネックレス

「ヴァン クリーフ&アーペル(Van Cleef & Arpel)」の中で幸運のシンボルを象ったジュエリーとして最も有名な「アルハンブラ(Alhambra)」。四つ葉のクローバーのデザインは、値動きでもツキを意味しているのかもしれず、再販サイトではほとんど発売当初に近い価格で取引されている。1968年に登場したラグジュアリージュエリーのスタイルは、今後も決して色褪せることはない。