「グッチタウン」、もう行った?〜ファッションブランド各社、メタバースに常設の交流スペースを開設
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近頃、ファッションブランドはメタバースに続々と進出し、いずれ確実に来ると期待される未来を賭けてWeb3での自社プレゼンスの確立に乗り出している。その未来とは、人メタバースという新たなデジタル領域が普及し、そこで時間や金銭を費やすようになる日のことだ。
先週、「グッチ(GUCCI)」は「ロブロックス(Roblox)」のメタバースに仮想の広場「グッチタウン(Gucci Town)」を開設した。同社の実験的なオンラインのコンセプトショップ「ヴォールト(Vault)」が主導したもので、広場ではデジタルアート作品の制作やゲームなどを通じて訪れた利用者との新たな交流方法を提供する。「グッチ」はこれまでにも2021年に実施した「グッチ・ガーデン(Gucci Garden)」プロジェクトをはじめとし、没入型デジタル体験の分野で先駆的な取り組みを行っている。
一方、「グッチタウン」を支える「ヴォールト」では、オンラインでのクリエイティブな交流を促し継続的に進化を遂げている。「ヴォールト」ではNFTの販売などのWeb3のサービスに加え、アレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)クリエイティブデザイナーが選んだヴィンテージアイテム、カプセルコレクション、限定スタイルなどを取り揃えている。
進化しつづけるデジタル体験
「創造的体験の共有を通じ、つながりを構築する」という「ロブロックス」の理念が示す通り、「グッチタウン」で展開されている幅広いプログラムもまた時間とともに進化し続けている。「グッチ」はプレスリリースで「有意義なエクスペリエンスを構築すべく新たな領域を綿密に計画していく」とコメント。さらに、タウン内の商品やコンテンツ開発にあたっては「ロブロックス」のコンテンツ・クリエイターのルーク・ヴァンガード(Rook Vanguard)、Bunnexh、Lirnらとコラボレーションしたことも明かしている。
すでに1800万人が体験
その「グッチタウン」には現在までですでに1800万人超の利用者が訪れており、次世代ソーシャルメディアにおいてファッションが重要な位置を占めていることが証明され形となった。この動きに他社も追随し、「トミー ヒルフィガー(Tommy Hilfiger)」は昨今ファッションアイテムを閲覧できるデジタル空間「トミープレイ(Tommy Play)」を「ロブロックス」のクリエーターと共同で立ち上げている。