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世界の靴製造、中国からベトナムへシフト

By Don-Alvin Adegeest

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ファッション

Image: Unsplash

世界最大の靴の製造地として知られる中国が、後を行くベトナムにその地位を奪われようとしている。靴製造で中国に続く世界第2位に着くベトナムの靴の輸出量は毎年10億足といわれ、その数が徐々に増えつつあるのだ。

このほど、ベトナムのEU向け輸出品のうち最も高い割合を占めるのは靴であることが市場調査レポートを提供するリサーチ・アンド・マーケッツ(Research and Markets)が発表した新たなデータで明らかになった。さらに2021年末時点で靴製造を手掛けるベトナムの企業は2,200社に上り、その多くがホーチミン市に集中する。

また、「ナイキ(NIKE)」や「アディダス(ADIDAS)」をはじめ大手のシューズブランドも靴の主要製造拠点をベトナムに移行しはじめていると同社データは指摘。低いコストがその理由に挙げられている。例えば「ナイキ」ではベトナムで100社のサプライヤーを持ち、そのうちの96工場が南部地域に位置している。

一方、「アディダス」でも2021年のシューズの総製造量の約40%に相当する自社ブランドのシューズの98%が同社の最大製造拠点であるベトナムで製造されている。(同社2020年アニュアルレポートより)

ベトナムと欧州については、昨今発効したEU・ベトナム自由貿易協定(EVFTA)により、欧州における輸入手続きが以前に比べて簡素化され、費用も軽減したため、これが追い風となってベトナムの欧州向け輸出品の拡大につながっている。北米に関しても同様に、アジア太平洋地域における経済連携協定(CPTPP)の発効により、カナダやメキシコに向けたベトナムの靴の輸出量が増加傾向にある。

なお、国別では、2019年から2020年にかけてベトナムの靴の輸出額が最も急速に拡大しているのはオランダ(6070万米ドル)で、次いで中国(2250万米ドル)、オーストリア(1960万米ドル)となっている。(経済複雑性観測所(OEC)の調べ)

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