「ボッテガ・ヴェネタ」、ハンドバッグの永久保証サービスの提供を開始
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高級なハンドバッグは投資対象にもなるが、その価値や高い価格とは裏腹に、通常のバッグと同じように経年劣化が起きるものでもある。
イタリアの高級ファッションブランド「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」はこのほど、同社の商品が長く使えるように作られている証として、永久保証サービス「サーティフィケイト・オブ・クラフト(Certificate of Craft)」を立ち上げた。商品の購入者を対象に、永久的に商品の補修サービスを行うというもので、11月から導入する。
「ボッテガ・ヴェネタ」のレオ・ロンゴーン(Leo Rongone)CEOは「“ボッテガ・ヴェネタ”は雅びなデザインと創造性を持つ非常に優れた工芸品」とコメント。「“サーティフィケイト・オブ・クラフト”は長きにわたり我々の商品の状態を良好に保つための上質なサービスをクライアントに提供したいという思いから生まれたもの。商品寿命を延ばすことで、買い替えを減らすことを意図としている」と同氏は加えている。
ファッションブランドによる補修サービスは増えてきているものの、「ボッテガ・ヴェネタ」は商品が上質な素材や製造技術によって、長時間使用できるものであることをアピールすることでワンランク上のメンテナンスサービスを目指す。
一方、「H&M」「ザラ(ZARA)」「ユニクロ(UNIQLO)」などでも店舗限定で修繕や寸法直しサービスを提供しているが、ファストファッション商品は安価な素材を使っているために複数回の洗濯や日常的な使用で商品が破けたり、壊れてしまうため、長時間使い続けることは難しい。
洋服の補修サービスは投資家の注目も集めている。ロンドン発のスタートアップ「ザ・シーム(The Seam)」は服飾品の製造者を対象に専用プラットフォームを通じて修繕内容に応じた業者を仲介するサービスを立ち上げて成功している。ファッション業界誌『ビジネス・オブ・ファッション(Business of Fashion)』によると、「ザ・シーム」は2020年の立ち上げ以来すでに1万社以上の修繕業者の仲介を行っており、顧客数も毎月20%のペースで増加しているという。