2021年 プレ・フォール、ウィメンズウェアの新トレンド「パフ・ショルダー」
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いまやコンテンポラリーなウィメンズファッションに必須アイテムとなった「パフ・ショルダー」だが、2021年プレ・フォール でもその地位は不動だ。肩や袖をふくらませたそのスタイルは、どんなトップスやドレスにもボリュームをつけ足すことができる。
2021年プレ・フォールのコレクションでもさまざまなパフ・ショルダーが復活した。「フィロソフィ(Philosophy)」はフェミニンなミニ・ドレスにドラマチックなパフ・ショルダーを加え、「ジェイ ダブリュー アンダーソン (JW Anderson)」はドレープを寄せたパフ・ショルダーでクラシックなシルエットを演出。一方「プロエンザ スクーラー (Proenza Schouler)」は高いネックラインとプリーツが印象的な黒のレザードレスに合わせることでパフ・ショルダーにエッジの効いたアップデートを施した。ほかにも「トリーバーチ (Tory Burch)」「アルベルタ フェレッティ (Alberta Ferretti)」「ラ・ダブルジェイ (La DoubleJ)」などのブランドも袖をバルーンのように膨らませたデザインでさりげなくパフ・ショルダーを取り入れている。
パフ・ショルダーのトレンドは目新しいものではない。実際、2018年の春コレクションくらいから定番ルックとして登場し始め、その人気は止まるところを知らない。2020年秋シーズンには「アレキサンダー・マックイーン (Alexander McQueen)」「フェンディ (Fendi)」「ガブリエラ ハースト (Gabriela Hearst)」「ミュウミュウ (Miu Miu)」「パコ ラバンヌ (Paco Rabanne)」「ロダルテ (Rodarte)」などが巨大なパフ・スリーブをあしらったデザインを発表して話題となり、パフ・ショルダー人気がサイズ、登場回数ともにピークに達したかのように見られる。
昨今、パフ・スリーブはどの店でも消費者にとって手に届きやすい値段で買えるようになった。米国の百貨店「ブルーミングデールズ (Bloomingdale)」ではパフ・スリーブのデザインは全部で490点に上り、中間価格は120米ドルだという。ファストファションの「ナスティ ギャル (Nasty Gal)」もトップスやドレス、ジャケットなど幅広いパフ・ショルダーのスタイルを取り揃え、中間価格19米ドルで販売している。
2021年プレ・フォールの注目株「パフ・ショルダー」
これまではボリューム感のあるパフ・スリーブが主流であったが、2021年は小さめのスタイルがトレンドになる予想だ。店頭では大きめのパフ・スリーブが値引き価格で販売されており、各ブランドの2021年のプレ・フォール新作を見ても以前に比べて大幅にボリュームダウンしたルックスが目立つ。
パフ・ショルダーは服にファッション・ステートメントを与え、シンプルなデザインにちょっとしたアクセントを加味したり、力強さや自信に溢れたイメージをつくり出したりすることができる。パフ・ショルダー人気の背後にあるセンチメンタルな部分は変わらないが、昨年来のパンデミックの影響で控えめで楽に着られるスタイルへと消費者のテイストがシフトしているようだ。
画像提供: JW Anderson and Proenza Schouler (Pre-Fall 2021) Catwalk Pictures.