2021年秋のメンズウェアトレンド「アブストラクト・プリント」

2021年秋シーズン、メンズウェアにプリントがカムバックする。しかもタダのプリントではなく、デザイナー達が注目するのは特にアブストラクト（抽象美術）な図形やパターンをあしらった男性向けラウンジウェアやカジュアルウェアだ。

「モスキーノ(Moschino)」の2021-2022秋冬コレクションでは絵画をテーマに取り入れ、スーツやジャケット、パンツにキャンバス一面に描かれた絵筆の太い線のような単色のパターンをあしらった。また、「アコールド ウォール(A-Cold-Wall)」はミニマリストな色合いにさまざまな図形で構成された模様を合わせて少し造形的なアプローチに。

Louis Vuitton and A-Cold-Wall, Fall 2021

さらに「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」はカラーブロックを服全体的にまるで絵の具でペイントしたかのように描き、一方「エトロ(Etro )」や「MSGM」はスタイリッシュなパターンを繰り返して寓意的な印象に仕上げた。「フェンディ(Fendi)」の新作はその中間くらいのイメージで、アブストラクトな形のパターンをリピートしたデザインを披露。

メンズウェアのプリント柄のトレンドは目新しいものではなく、各ブランドはより多彩なカラーバリエーションやパターンをデザインに取り入れるとともに、消費者もますますボールドなデザインを好むようになってきている。今年の秋冬に向けては、コンセプチュアルで大胆なインスピレーションを受けてもっと芸術的なプリントが登場することが予想される。

2021年秋シーズン注目のアブストラクト・プリント

2021年秋シーズンにはプリントがもっとボールドに変化しそうな予感。バイヤーは芸術的、コンセプチュアルなフォルムや大き目の図形に加え、多色展開というよりは構成しやすい単色またはミニマリストのカラーパレットに注目するとよいだろう。

画像: Unsplash, Louis Vuitton and A-Cold-Wall (Fall2021), Catwalk Images