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2022年秋冬デニム、4つのキーワード

By Huw Hughes

2021年7月2日

ファッション

デニムトレンド予測を提供する「Denim Dudes」の創設者エイミー・レバートン(Amy Leverton)が今年4月、オンライン開催されたデニムの展示会「キングピン(Kingpins)」に登場し、2022年秋冬のトレンドを発表した。同席したFashionUnitedの記者が、レバートンの発表からキー・ポイントを紹介する。

Worn-Core(ウォーンコア)

世界の都市がロックダウンされた昨年、私たちの多くが足速だったそれまでの生活を見直し、本当に大切なものを実感した。今秋のデニムトレンドの一つ目、「Worn-Core(ウォーンコア)」は、そんなペースの変化に刺激を受けて生まれたコンセプトだ。ノームコアがビンテージルックと融合した「Worn-Core」はおそらく4つのキーワードのうち最も商業的なニュアンスを持ち、私たちが“欲しい”ものではなく、“必要なもの”は何かを考えていくなかで何度も着続けることのできるコアな服にインスパイアされている。

ファッション業界が洋服のライフサイクルの延長に取り組み、より深い意味を持つ服を追求している昨今、循環型のデザインや代替製造法が「Worn-Core」の普及において大きな役割を担っている。「価格より品質、新しいものより古いもの、大量生産より欠品」が「Worn-Core」の真髄だとレバートンは指摘する。5個ポケットのジーンズや実用性抜群のパーカー、クルーネックのシャツなど、アウトドアやビンテージルックがキーなエレメントに。色味としては暖かみでナチュラル、オーガニックな色合いが人気となりそうだ。

画像: Diesel pre-fall 2021

Elevate(エレベート)

ファッション性を強調した、「Elevate」。“引き上げる”という意味を持つこの言葉が象徴するものは、パンデミックにより希薄となった経験を重視する「エクスペリエンス・エコノミー」に変わり高まりを見せる、より優れた美への関心。レバートンによると、「このトレンドはまだクラシックなデニムのワードローブに中心的に見られているが、従来のシルエットやディティール、製造工程を覆し、新たなデニム・アイコンを作ろうと挑戦するブランドも多数出てきている」という。

「Elevate」では、極めて個性的なデザインや究極の職人技が光るコレクターズアイテムも登場。加えて、普段使いのマストアイテムや控えめだけど贅沢な逸品をレベルアップさせたルックスも。さらに緻密にデザインされた再生品などのエリートなアップサイクルアイテムも、思わず集めたくなる「Elevate」なデニムのトレンドを強調する。デザインはレイヤーや着崩したジーンズウェアをふんだんに取り入れたすっきりとしたイメージ。カラーパレットは深みのあるロイヤルブルーや紫、ポップなブルーなど、青を中心としている。

画像: Tory Burch Autumn/Winter 2021
画像: Balenciaga Spring/Summer 2022

Purposeful(意図的)

その名の通り、ファッション業界でますます拡大するサステナビリティや社会的責任、意識の高い消費行動へのフォーカスにヒントを得た「Purposeful(意図的)」。そのトレンドはデザインを超え、ブランドがどのように自分たちの意図をよりよく伝え、その商品について消費者に啓発していくかという手法にも及んでいる。

ジェンダー・ニュートラルを初め、よりサステナブルで意味のある服づくりを目指し、自然にインスピレーションを受けた荒々しいデザインが「Purposeful」の代表的なルックス。また大きめサイズで暖かく、繭のように身体を包みこむようなシルエットのほか、再生材を使ったパッチワークや手作業で作った服、ミスマッチな縫製も印象的。カラーパレットも自然を感じる楽観的な色味や心地よいアースカラー、インディゴやタイダイが中心となる予感。

画像: Dr Collectors
画像: Ksenia Schnaider Autumn/Winter 2021

00s Reclamation(00年代の再生)

楽しく、若々しいトレンドである「00s Reclamation」のコンセプトは、「Z世代」の視点からの90年や2000年代前半の再構築。ジェンダーの既成概念を打ち破り、インターネット創成期をジェンダーレスに再現している。

また、「00s Reclamation」は急速に発展するデジタルファッションや非代替性トークン(NTFs)に焦点を当て、フィジカルな世界とデジタルな世界とのギャップを埋めようと試みる。こうした取り組みの結果もたらされるのは、レトロなビンテージルックスがフューチャリスティックでデジタルなインフルエンスと出会う、「レトロフューチャリズム」という古いものと新しいもののユニークな融合だ。

アイコニックなものから、政治的なものまで幅広い方面からのインスピレーションを受けているのも特徴。丸みを帯びたルックスやユティリティポケット、ボールドなプリント、デジタルネオンカラーなどを取り入れた対抗色のカラーパレットなどが多く見られることだろう。

画像: Diesel pre-fall 2021
画像: Vetements Autumn/Winter 2021

画像: Belstaff x Blackhorse Lane