“2023年の靴ブランド”は、高級スニーカー「ザ・クリプタイド」

The Globa

靴の国際コンクール「グローバル・フットウェア・アワード（Global Footwear Awards、以下、GFA賞）」はこのほど、2023年の「フットウェア・ブランド・オブ・ザ・イヤー」に、ドイツ人デザイナーのステファン・ヘンリック（Stephen Henrich）氏が手がける高級スニーカー・ブランド「ザ・クリプタイド（THE CRYPTIDE）」を選定した。

4回目を迎えた今回のGFA賞では、テクノロジーとサステナビリティーが重視され、シグネチャー商品でありリサイクルが容易な柔らかい単一素材から完全3D印刷で作ることができる「クリプタイド・ワン（Cryptide One）」をはじめ、オンデマンドのシューズ製造を展開する「ザ・クリプタイド」が“今年の靴ブランド”に輝いた。

表面に複数の穴の空いた靴下のようなアッパー部分は通気性がよい上、3Dスキャンを用いて着用者の足に合わせた形状に作ることが可能。一方、ソールはつま先、土ふまず、かかと部分でそれぞれユニークなザインを取り入れるほか、ミッドソールは有限要素解析（FEA）およびトポロジー最適化により、着用者の体重を分散させるように設計されているという。

なお、個人のシューズ・デザイナーに贈られる「インディペンデント・フットウェア・デザイナー」部門は、フットウェアと芸術を融合させた「ヴァーテックス・ラブ（Vertex Love）」の制作者で「ペット・ライガー（PET LIGER）」の創設者兼クリエイティブディレクター、コンスタンティノス・パナイオトゥ（Constantinos Panayiotou）が受賞した。

2023年GFA賞、その他の受賞者

なお、学生を対象とした「エマージング・フットウェア・デザイナー」部門には、保温性を確保するテクノロジーを取り入れた登山靴をデザインしたサバンナ芸術工科大学（Savannah College of Art and Design）の学生、マデリン・ヘルト（Madeline Helt）氏が選ばれた。ヘルト氏はクラスメイトのジャック・ウィンクラー（Jack Winkler）氏およびエミリー・ラコンバ（Emily Lacomba）氏と共同で、立体的な織物を使った屋外用のシューズを制作。カスタマイズ性やサステナビリティーを意識し、ソール部分は他のシューズのものや新しいものと交換できるようになっている。