2023春夏ミラノFW:プリントトレンドTOP3
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2023年春夏シーズン向けミラノ・ファッションウィーク(以下、ミラノFW)に集結したデザイナーたちの新作では、印象深いプリントや模様があちらこちらに散見された。ニューヨークのファッションウィーク同様、多種多様なストライプが、より大胆にアレンジされてコレクションを彩った。加えて会話が弾みそうなカンバセーショナルプリントを配したキッチュなデザインに続き、複数のブランドからゼブラプリントや本物のシマウマをモチーフにしたピースが登場し、アニマルプリントが今季のミラノFWの同義語になった。
ストライプ &ボーダー
「ダニエラ グレジス(DANIELA GREGIS)」は2023年春夏コレクションのLook 15にボリュームアップした白と黒の横縞模様のボイルドレスを投入。ウエストをクロシェット編みベルトで絞り、アクセントにしている。
一方、「ポーツ1961(PORTS 1961)」のカール・テンプラー(Karl Templer)は、クラシックなメンズウエアをインスピレーションにした。グラフィックプリントのセクションに登場したLook26は、シルクのシャツ&パンツに太さや向きの異なるネイビー&白および黒&白ストライプを複数あしらった。また、「ヴィヴェッタ(VIVETTA)」でも、清々しいブルーと白のパンツスーツが強い印象を放った。
大胆なストライプが多く見られた「アンテプリマ(ANTEPRIMA)」のLook 27では、ショートパンツに重ねたサイドスリットの入ったタンクドレスの上に、ネイビー・白・黒・シルバー・ベージュの縞模様が散りばめられた。
キッチュなカンバセーショナルプリント
ファウスト・プリージ(Fausto Puglisi)のクリエイティブディレクターの就任後の三作目となる「ロベルト カヴァリ(ROBERTO CAVALLI)」の新作では、まさに“ハリウッドへの頌歌”にふさわしく、二つの世界大戦に挟まれた時代に流行した派手なマキシマリスト・プリントが登場した。Look28では、ヤシの木とヒョウ柄プリントのイブニングコートの上に、同じくヤシの木模様のチュニックとストッキングを重ねた。
ロックスタースタイルが多数お目見えした「フィリップ プレイン(PHILIPP PLEIN)」の新作では、1950年代のタトゥーを彷彿とさせるハートと薔薇のプリントが複数のアイテムで登場。Look51のスケーター・スタイルのドレスは白地に赤・ピンク・緑の色合いが華やかさを演出。
「マルコ ランバルディ(MARCO RAMBALDI)」のコレクションは、大胆なカンバセーションプリントを起用。Look13では、ホルタートップとスリット付きのミニスカート&ストッキングの表面にビーチの風景をプリントした。
さらに「モスキーノ(MOSCHINO)」のジェレミー・スコット(Jeremy Scott)はプールで使うinflatables (浮き輪)を服に使うなど、「inflation(インフレーション)」をテーマに遊び心を加えて表現した。アメリカ・ゴンザレスが着用したLook55のドレスは派手なアニメのキャラクターをプリントしたほか、胸元や裾には大きな浮き輪を飾りつけた。
ゼブラプリント
「ヴェルサーチェ(VERSACE)」はLook21で、赤とバーガンディーカラーのゼブラプリントを全体的にあしらった長い丈のすっきりとしたチュニックに、装飾たっぷりのパンツを合わせた。
大胆なプリントのミックスでは、「ステラ ジーン(STELLA JEAN)」も負けていない。2023年春夏のコレクションでは、一部の新作にシマウマそのものをプリントしたほか、他の模様にゼブラプリントをミックスしたスタイルも披露。Look2では両者を合わせ技で使い、ジャングルプリントのボクシーな半袖ジャケットに、ブラ、ミッドレングスのスカートをコーディネート。スカートの上半分ではコットンストライプの生地の上にクロシェット編みで作られたオレンジ色のフレームを重ね、下半分は黒と白のゼブラプリントにシマウマの頭部を合わせるという複雑なプリントを、ラフィアのトリムと共に組み込んだ。
フィリッポ・グラツィオーリ(Filippo Grazioli)はシグネチャーのニットを単色のゼブラプリントで展開。
さらに「グッチ(GUCCI)」のショーでは、そっくりすぎる双子のモデル、ジェイク&ジョシー・デュポンが眩いオレンジとグレイのゼブラ柄のマキシドレスで登場した。