2024年春夏「楽天ファッションウィーク東京」が開幕
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会期を8月29日〜9月3日に前倒し、国内外での受注シーズンに向け先陣を切りたい、2024年春夏の「楽天ファッションウィーク東京」。その姿勢は、今季のテーマである、外部との交流や個々の価値観・表現・マインドの解放を意味する「OPEN,FASHION WEEK」というフレーズにも現れている。
今季の開催では、合計50ブランドが参加。うち、フィジカル発表を予定しているのは35ブランドで、残り15ブランドがオンラインで最新コレクションを発表する。初参加ブランドは海外の7ブランドを含む13ブランド。加えて7つの展覧会や楽天による日本発ブランドの支援プロジェクト「by R」も開催される。
テーマである「Open, Fashion Week」は、さまざまな価値観、視点、生き方がある社会のなかで、それぞれが価値観、表現、マインドを“オープン”にし、互いに受け入れることでより自由で明るい新しい時代が創られていくという考え方を体現したもの。「解放」こそが未来の世代が共存していくための道筋の礎であるという思いが込められている。
デジタルとフィジカルの融合で、グローバルな発信力を強化
(Caption) 2024年春夏「楽天ファッションウィーク東京」キービジュアル
完全3DCG(三次元で描くCGの表現手法)で制作されたキービジュアルは、被写体であるモデルが「ランウェイ」と呼ばれる空間から解放された“OPEN”な世界へと抜け出し、ファッションのパワーを解き放つという物語を表現。制作工程に人工知能(AI)やCGを用い、多様化する社会を象徴したビジュアルに仕上げたという。
こうしたユニークな取り組みは、パリやミラノをはじめとする世界4大コレクションとの差別化を図るという「楽天ファッションウィーク東京」の意図に合致している。ファッション業界向けのイベントカレンダーサイト「Moddity」の共同創設者、ザビエル・ラタピエ(Xavier Latapie)氏はこの動きについて次のように説明している。
「コロナ前、春夏シーズンの東京ファッションウィークはパリコレ後の10月に開催されていた。会期を前倒ししたことで、グローバルなセールスシーズンへの出遅れを防ぎたいという狙いがあるのではないか」
ファッションウィークの会期変更は、東京だけに限ったことではない。韓国ではソウルファッションウィークが次回春夏シーズンの会期を9月5日〜9日に改定している。一方で、秋冬シーズン向けについては従来通りの3月を予定しているという。