台北ファッションウィーク2024秋冬:注目の5大新興ブランド
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グローバルファッション業界ではまだ数少ない台湾人デザイナー。だが、本国では昨今、続世界での活躍が期待されるザイナーが続々と育ち始めている。同時に、台湾政府も台北ファッションウィークを開催し、台湾発ファッションのPRに力を入れている。
FashionUnitedでは、4月25〜29日に開催された台北ファッションウィークの最新版「2024 台北ファッションウィークAW24」で注目された新興ブランド5つを取材した。
「ダムアー(DAMUR)」
台湾生まれ、ベルリン在住のダムアー・ファン(Damur Huang)は、ドイツと台湾という彼にとっての2つの故郷のデザインアイデンティティーを融合させたいと自身の冠ブランドを立ち上げた。現在、両国のみならず中国本土にも参入し、ハイエンドなストリートウェアがそれぞれの国の消費者の大きな反響を呼んでいる。
「クラウディア ワン(CLAUDIA WANG)」
ここ数シーズン、エイリアンのようなアバターが登場するランウェイを舞台にフィジカルとデジタルなコレクションを発表し現実と仮想の世界が混ざり合うショーが話題の「クラウディア ワン」。今回の台北ファッションウィークで披露された2024年秋冬コレクションでは、昨年9月のロンドンファッションウィークのデビュー作に続き、ビデオゲームに着想を得たデザインが登場した。
「セイヴソン(SEIVSON)」
過去数シーズンにわたる東京および台北のファションウィークでショー開催を経て、「セイヴソン」は今季、華やかな舞台から一歩下がり、台北ファッションウィークの一環として開催されたB2Bマッチングイベント「Taipei In Style」に出展。バイヤーやファンに向けてデザイナーのヅゥチン・シン(Tzu Chin Shen)が手がけた限定コレクションを紹介。ショーではなく小規模な出展に切り替えたのは、近年本社を立ち上げた日本市場に注力するためだという。
「アイレンセンス(IRENSENSE)」
東京ファッションウィークで2024年春夏コレクションを披露した「アイレンセンス」も、「セイヴソン」と並んで「Taipei In Style」に登場。会場では、米映画『ロスト・イン・トランスレーション』にインスパイアされた作品を展示。デザイナーのソウ・ゲンイ(Tseng Yan-Wei)は、自ら外国人として東京に滞在した経験をもとにデザインしたものだと説明している。
「SPFLOE」
台北の繊維業界で注目を浴びつつある「SPFLOE」。台湾の大手繊維メーカー、Grandetex社のサポートにより立ち上がった実用性の高い素材を使用した多機能衣料品で知られるブランドである。2社は運営面では直接の関連はないものの、「SPFLOE」製品の多くは、カカオ植物の廃棄物を使用して開発された特許取得済みの素材で「Secao」 などGrandetex社から提供された生地を使用している。