カジュアル&クラシックだけじゃない:‘22年春夏のポロシャツトレンド
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ポロシャツといえば、カジュアルな着こなしには欠かせないベーシックアイテムの代名詞だ。スポーティーでシンプル、なのにTシャツよりもエレガントなポロシャツは、2022年春夏シーズン向けのパリ&ミラノメンズファッションウィークでもランウェイを賑わせ、来夏のトレンドになると予想されている。
本誌では、そんなポロシャツの最新トレンドを紹介する。そこには、みんなそれぞれに気に入るスタイルがある。
オーバーサイズ
オーバーサイズは、ポロシャツに手軽にバラエティを加える手法の一つ。2000年代の初めにはスケートボードやストリートウェアの人気に伴い、「ズーヨーク(ZOO YORK)」や「ペレペレ(PELLE PELLE)」などのワイドな横幅のポロシャツが流行した。このトレンドを来夏シーズンに向け復活させたのが、フランス発の「アミ(AMI)」やイタリアの「エルメネジルド ゼニア(ERMENEGILDO ZEGNA)」。さらに「トミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)」と俳優のインディア・ムーア(Indya Moore)とのコラボコレクションでも、超ワイド幅のポロシャツがお目見えした。
模様
「エルメス(HERMÈS)」「MSGM」「ブルーマーブル(BLUEMARBLE)」は、胸ポケットに入れられた小さいディティールや、プリントや編み込みなど大きめのモチーフなどさまざまな模様をポロシャツに入れ込んだ。一方、米国のブランド「キッドスーパー(KID SUPER)」は新作でストライプ模様の長袖ポロシャツに人物画をペイントした新作を動画で発表。「アーネスト ダブル ベイカー(Ernest W. Baker)」はポイントに赤いバラを使っている。
ニット
クラシックな趣や少し大人しいスタイルが好みという場合には、編み目の粗いニットがおすすめ。カラフルなニットから、無地まで、最新コレクションではさまざまなニットのポロシャツが登場。パリのレーブル「カサブランカ(CASABLANCA)」は、豊富なバリエーションのポロシャツを軸にコレクションを構成。クリーム系の色味を混ぜてカラフルな仕上がりにした。反対に「ソリッド オム(SOLID HOMME)」はシンプルな白のニットポロシャツを披露。
進化系ポロシャツ
「カサブランカ」は定番のカッティングのニットポロを定義し直し、美しいウェーブを描くルックスが印象的な着丈の短いクロップド・トップを発表。英国のブランド「ジェイ ダブリュー アンダーソン(J.W. ANDERSON)」は、コットン生地の代わりにカラフルな丸い玉をつなげた素材を使用。「Y/プロジェクト(Y/PROJECT)」のグレン・マーティンス(Glenn Marten)は、彼独特の再建的なデザインアプローチをスポーツウェアブランドの「フィラ(Fila)」のポロシャツに応用。襟の位置を変えたり切り込みを入れたりと大胆なアレンジを加えた。
ベーシックへの回帰
一風変わったアレンジより、やっぱりクラシックなポロがいい−−。そんな気分に合わせるかのように、イタリアの「ベルルッティ(BERLUTI)」「サルヴァトーレ フェラガモ(SALVATORE FERRAGAMO)」「ブルネロ クチネリ(BRUNELLO CUCINELLI)」はシンプルなポロシャツを発表している。
一つだけ確かなこと。それは、2022年春夏シーズンにはおシャレポロが必ず“くる”ということだ。これにはイギリスの高級デパート、ブラウンズ(Browns)でメンズウェアのバイヤーを担当するジョセフ・ブラナー(Joseph Brunner)もうなずく。彼自身もエッジの効いた上質のニット・ポロシャツの大ファンであることを本誌とのインタビューで明かしている。
写真: Egonlab SS22 via Catwalkpictures