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【コロナ危機】世界ファッション業界、3割存続厳しく

By Don-Alvin Adegeest

2020年6月8日

コロナ危機により有名ブランドや百貨店を含む世界のファッション業界企業の30%が存続不能になるとの予測がマッキンゼー(McKinsey )の最新版「ステイト・オブ・ファッション・レポート(State of Fashion Report)」で発表された。同レポートではまた、アパレル ・ファッション・高級品ブランドの今年1月上旬〜3月24日までの平均時価総額が約40%減少したと報告した。

新型コロナ感染拡大の影響は2兆5 千億ドル規模と言われるファッション業界のサプライチェーンにも飛び火し、バングラディッシュ・インド・ベトナムなど世界の主要衣料品生産国の工場を次々に閉鎖に追い込んでいる。モンゴルでは欧米や中国からの発注キャンセルが相次ぎ、カシミア産業全体が業務停止となった。さらにロンドン・香港・ニューヨークなどの主要市場においても WHO(世界保健機関)のパンデミック宣言以降小売店の休業が続いている。

バングラディッシュでは縫製工場がTシャツ、シューズ、デザイナードレスなどを製造・供給し本来30億ドルほど見込んでいた売上を補填すべくなんとかやり繰りしている。しかしそれでも工場従事者とその家族への影響は拭いきれない。

責任ある業務実践の継続を

バングラデシュ縫製品産業・輸出業協会(The Bangladesh Garments and Exporters Association)はこうした現状において今こそグローバル企業が労働者の権利擁護や社会的責任、持続可能なサプライチェーンの構築への取り組みを維持・遵守するとともに、取引契約内容に基づき義務を履行し、値引きや支払い条件などの再交渉を行わないことを呼びかけている。ブランドや企業による発注キャンセルが続く中、ファッション業界全体が生き残り、危機を克服するためには責任ある購買活動が維持され続けなければならない。

パンデミックによる人道的な影響は避けられず、それは各国での外出制限が緩和され、業界に「ニュー・ノーマル」が浸透していっても長く続くと予想される。企業の倒産やリストラが日常化し、失業や金銭的苦境は新たな現実となった。政府の支援策という恩恵を受けられるのは裕福な国に暮らす者だけである。

“万事良し”ではない

英ファッションブランドの「ピーコックス(Peacocks)」は4万3 千着のジーンズの製造発注をキャンセルした上、その代金について「製造しても販売できない在庫を抱えることになってしまうため、必要なステップである」として支払いを拒んでいる。さらにラグジュアリー ECサイトの「ファーフェッチ(Farfetch)」も先般50%オフのセールを告知。今後も業界各社は存続をかけて対策を進めていくと思われる。

マッキンゼーは「コロナ危機が日常生活に影響を及ぼし、人々の心に不安や疑念を植え付けている。実際に経済に対する消費者の悲観的な見方が広がっており、欧米の 75%の消費者は家計の悪化が二カ月以上続くのではと考えている」と解説する。今週日本も景気後退入りしたほか、米国では失業率が25%に達した。これらは今後待ち受ける厳しい状況を警告している。

画像: Fairwearウェブサイトより