Coloro& WGSN が予測、2025年春夏最新カラートレンド
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先般トレンド予測を手がけるWGSNと革新的カラーシステムを提供するColoro(カラロ)は、「フューチャー・ダスク(Future Dusk )」が2025年の色になると発表した。これを受けて今回2社は2025年春夏シーズンのキーカラーの全貌についてウェビナーを開催。再来年のカラートレンドの傾向として、変化し不確実性が増していく世界のなかで、安心感や強い魅力を与える色が注目されるとの見通しを示した。「戦略的な想像力への大きな転換」を反映して厳選された斬新な5色は、現在の世界が抱える課題を解決するうえで欠かすことのできないものになるという。
「フューチャー・ダスク(Future Dusk)」
2025年のキーカラー、フューチャー・ダスク[129-35-18]は春夏としては一見地味すぎるとも思えるが、その深みのある色合いは再来年の春に注目されるとWGSNのカラー部門責任者のウランゴ・サンバ(Urangoo Samba)氏は予想する。
闇から光、夜から朝へと移り変わる世界に入り込む、雰囲気があり強い魅力を発する濃紺は、今という時代に実に相応しい。「フューチャー・ダスクは自信や安定を表現する一方、そのバイオレットにも似た色は新たな未来の創造を力強くリードしてくれるようなロマン溢れる側面もある」とサンバ氏は説明する。
「トランセンデント・ピンク(Transcendent Pink)」
トランセンデント・ピンク[086-70-25]は、ピンクとはいうものの、その呼び名からは想像がつかないくすんだ薔薇のようなグレーピンク。安定感のあるその淡い落ち着いたアースカラーは、一年中使える万能カラー。さらにユニセックスで年代や人種などを問わず幅広く展開できるため、「営業上頼れる色(commercially reliable)」といわれているとColoroでクリエイティブコンテンツの指揮を執るキャロライン・ギルバート(Caroline Guilbert)氏は指摘している。
「アクアティック・オウ(Aquatic Awe)」
ターコイズをベースとした斬新な青緑色、アクアティック・オウ[086-70-25]。その名前は、ダッシャー・ケルトナー(Dacher Keltner)の著書『Awe: The Transformative Power of Everyday Wonder(畏怖:日常生活に眠る不思議の変革的な力)』に由来する。本の内容と同様、「この色は説明のつかない不思議な事象を見つけるように私たちに呼びかけている」とサンバ氏。自然という未知の謎に敬意をいつつ、バーチャルな世界とのつながりを表現するこの色は、サンバ氏の個人的なお気に入りだとも。
「サンセット・コーラル(Sunset Coral)」
「日常のちょっとした喜びを求める私たちの心に響く」(ギルバート氏)というサンセット・コーラル[009-58-31]。エネルギッシュな見た目ながらも、生産性に執着しすぎる私たちにデトックス作用をもたらし、「何もしない」ことの愉しみを教えてくれる。
「レイ・フラワー(Ray Flower)」
2025年春夏のキーカラーとして最後に紹介するのは、太陽の光や楽観性を彷彿とさせるレイ・フラワー[037-832-32]。鮮やかな黄色の色合いは、イギリス人素材デザイナーのジェス・レッドグレイブ(Jess Redgrave)が開発した「Clima Fibre(クリマ・ファイバー)」(ヒマワリから作られた繊維・天然染料・疎水性コーティング剤)をインスピレーションにしているという。