定番ジーンズの枠を超える SS26デニムトレンド

ジョナサン・アンダーソンがディオールでのデビューコレクションとなる2026年春夏コレクションを発表した。74体にも及ぶ魅惑的なルックは非常に見応えがあり、その中にさりげなく差し込まれたデニムのミニスカートやプッシーボウブラウスは見過ごされそうになるほどであった。しかし、それらは確かに存在していた。これは、アンダーソンが今シーズンの他の多くのデザイナーと同様に、デニムをクラシックなジーンズの原点を超越する豊かな表現力を持つ素材として捉えていることの証左である。ウォッシュや仕上げは、ディープインディゴからブリーチ、ティント加工、ディストレスト加工、脱構築、パッチワークまで多岐にわたった。本稿では、SS26シーズンから10の事例を紹介する。

Marques’ Almeida SS26

ルック33：クロップド丈のコルセットトップ、カーゴポケットジーンズ、そしてマキシ丈のベルテッドレイヤー。すべてストーンウォッシュ加工のブルーデニムで構成されている。

Andersson Bell SS26

ルック95：3枚重ねのスリップドレスの上に、ウエスト下でカットオフされ、ほつれ加工が施されたジーンズをレイヤード。膝下にはデニムのインサートが加えられている。

FDMTL SS26

ルック51：ウォッシュ加工された和風デニムのパッチワークシャツは、比翼仕立てでフラップポケット付き。ディストレスト加工のジャケットをスカートとしてスタイリングしている。

Han SS26

ルック15：ライトブルーウォッシュのクロップドデニムジャケットにはステンシルロゴがあしらわれ、同素材のショーツとコーディネートされている。

Aknvas SS26

ルック6：ライトブルーのコルセット風デニムドレス。パニエ（腰を横に広げるための骨組み）がクロスステッチのレースで取り付けられ、同素材のサイハイウェーダーが合わせられている。

Orefice SS26

ルック1：ウォッシュおよびディストレスト加工が施されたライトブルーデニムのロングラインジャケット。スタンドカラーが特徴で、同素材の膝下丈プリーツフロントショーツと組み合わせている。

Phillip Lim SS26

ルック16：ホワイトウォッシュ加工のペールブルーデニムを使用した、フィット感のあるウエストとペプラムが特徴のノーカラージャケット。4つのポケットが配され、よりダークなウォッシュのポケット付きアシンメトリーヘムスカートとマッチングさせている。

Sacai SS26

ルック25：ミディアムブルーウォッシュのデニムパッチと、ほつれ加工を施したホワイトキャンバスのインサートを組み合わせたジャケット。ジーンズから作られた同素材のバブルスカートを合わせている。

MSML SS26

ルック41：ダークデニムのルーズフィットなアビエイタースーツ。センタージップ、4つのポケットディテール、そしてベルトが特徴である。

Ahluwalia SS26

ルック19：ライトブルーのストーンウォッシュドレス。ウエスト部分にスリットとノット（結び目）のデザインが施され、アシンメトリーなボタンが配されている。