H&M, ネット通販で包装回収サービスを導入−袋の再利用促進
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100%循環型・再生可能ファッションを目指すスウェーデンのアパレル大手H&Mグループ(H&M GROUP)は 同社のネット通販事業において従来の使い捨て型の包装を見直し、包装資材の再利用促進を目的とした商品包装袋の回収サービスを試験導入する。
新サービスはH&Mのデニムを中心としたライン「ウィークデイ」(WEEKDAY)を対象に導入される。フィンランドのベンチャー起業、リパック (RePack)とパートナーシップを組み、ネット通販で使用する商品包装袋を何度も再利用できるようにする。
新サービスでは、リパックの回収システムを使い、消費者にネット通販で購入した商品の袋を返還してもらうよう促す。袋を返還した消費者には商品の割引クーポンが送られる。返還は袋をポストに投函すればよいほか、ウィークデイの店舗への持ち込みも受け付ける。袋は回収後、クリーニングを行い再利用される。
H&Mの循環型ファッションおよびサステナブル事業開発部門ならびにウィークデイは今年初めにもリパックと商品のオンデマンド・プリントサービスの試験的運用で連携した実績がある。
オンデマンド・プリントサービスは消費者の好みに応じてTシャツやスウェットシャツの柄や文字、モチーフなどを選んでもらい、水や使用が禁止されている化学薬剤を使用しない方法で衣料への印刷をするという試みだ。
H&M循環型ファッションおよびサステナブル事業開発部門のローラ・コッペン(Laura Coppen)は「オンデマンド・プリントは顧客のニーズに応じて必要数だけ商品の製造が可能なため、不要な在庫や売れ残りが軽減される。また(ネット通販では)商品は工場から直接顧客のもとに届けられるため、回収サービスの導入は理に叶っている。こうした試験導入での経験から学びを得るとともに、我々のサプライチェーンの能力拡充にもつなげていきたい」とコメントしている。