多様化するファッションウィーク。台北・LAでFW開幕
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世界各地で開催されるファッションウィーク。2024年春夏版は、9月のNYを皮切りにロンドン、ミラノ、先週のパリと、いわゆる世界ファッション四大都市での開催を終えて一段落したと思っている業界関係者も多い中、この先も注目のファッションウィークの開催が目白押しだ。10月11日には台北ファッションウィークが9日間の会期で正式に開幕。さらにロサンゼルスでもLAファッションウィークが新たな主催者のもと、18日〜22日に開催される。
ファッションウィークの拡大は、欧州をはじめとするお高く止まった元祖・ファッション都市からの批判の的になりがちだ。しかしながら、年間を通じたファッションウィークの開催は、シーズンサイクルの変化に加えて新たなグローバルファッション都市の浮上や、ファッション業界ならではの地域特性および市場流動性、業界内で絶えず求められるプロモーションやイノベーションのニーズを鑑みれば、当然の結果と言える。
とりわけ、香港や北京、上海といった市場でのファッションウィーク開催は欧州ブランドにとって最終収益に欠かせない重要なイベントだ。さらに世界各地でのファッションウィークは、現地のファッション業界の育成や若手デザイナーの認知向上にも役立っている。
台北ファッションウィーク 10月11日〜19日まで開催される台北ファッションウィークでは、「ドット67アロー(.67ARROW)」「アノウェアマン(ANOWHEREMAN)」「ジャスティン ダブリューエックス(JUST IN XX)」「プラトウ ストゥディオ(PLATEAU STUDIO)」などのローカルブランドが登場。急成長するストリートウェアにフォーカスし、斬新なデザインや文化の多様性、若者世代の創造性を強調する内容となった。海外からのバイヤーやファッションエディターの参加は限定的であるものの、現地デザイナーたちが認知度を高め、コレクションを披露するための有効な舞台である。
ロサンゼルスファッションウィーク 会期は、10月18日〜22日。台北同様、海外バイヤーの参加は多くは見込まれないが、全米展開を狙うローカルブランドには格好の舞台。特にカリフォルニアはデニムやジャージの生産地として知られるほか、世界的なエンターテイメントの発信地でもあるロサンゼルスでのショー開催は、ラグジュアリーブランドにとって商品を着用・推薦・宣伝してもらえる著名人との関係を構築し、商品の露出を高める機会になる。