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「ロロ・ピアーナ(LORO PIANA)」、原料繊維の生産から店舗まで追跡可能なデジタル認証技術を導入

By Don-Alvin Adegeest

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ファッション

Image: Loro Piana

イタリア・クアローナに本拠を置くラグジュアリーブランド「ロロ・ピアーナ(LORO PIANA)」はサステナビリティ確保における透明性向上の一環として、同社のメリノウール製品を繊維段階から店舗まで追跡できるデジタル認証技術を導入する。

「ロロ・ピアーナ」では、すでに製品の原料の生産・栽培地から仕上げ工程にいたる全行程における作り手の情報が把握できる仕組みになっているが、今回導入されたデジタル認証技術により消費者でも製品製造のあらゆる段階でのサステナビリティに関する知識を得られるようになった。

「ロロ・ピアーナ」は、カシミアやベビー・カシミア(生後1年未満のカシミヤ山羊からとれたカシミア)、ウール、シルク、ビキューナといった上質な原料を使用した高級生地を使った服などで知られる。

新しいデジタル認証技術が導入されたのは、世界最古のウールといわれる希少なメリノウール「ギフト・オブ・キングス(Gift of Kings)」素材の製品。「ロロ・ピアーナ」はこのほど、米国カリフォルニア州パロ・アルトでの新店舗開業のニュースと時を同じくして、LMVH傘下でブロックチェーンの開発を手がけるオーラブロックチェーンコンソーシアム(Aura Blockchain Consortium)を通じた新技術の提供開始を発表した。新技術では消費者が製品のQRコードを読み込むことにより、生産地など製品の原料の由来に関する情報を入手することができる。

「ロロ・ピアーナ」はサプライチェーンの全工程を公開することで、原料繊維の生産から縫製までのすべての段階を追跡し、類を見ない優秀な職人たちの手から手へとつながれていく製品づくりの透明性を上げていくとしている。

Image: Loro Piana

所有権証明にも活用

こうしたデジタル認証技術はブロックチェーン技術を基盤としているため、所有権を証明することも可能となり、認定購入やデジタル所有権譲渡といった製品入手や譲渡の新な課題に対応する手法としての活用も期待されている。

技術を提供するオーラブロックチェーンコンソーシアムは2021年にLVMH、プラダグループ(PRADA GROUP)およびリシュモン参加の「カルティエ(CARTIER)」により設立された。ブロックチェーン技術を活用したアプリケーションの開発と、ラグジュアリー製品の透明性やトレーサビリティ(追跡可能性)に関連した基準の向上を目的に事業を展開し、2021年にはOTBグループが、2022年にはメルセデス・ベンツ(MERCEDES-BENZ)が加盟している。

Aura Blockchain Consortium
Loro Piana
オーラブロックチェーンコンソーシアム
ロロ・ピアーナ